SKY-HI 成長の可能性は「音楽への意識」で分かった連載 SKY-HI「Be myself, for ourselves」(17)

日経エンタテインメント!

8月16日にプレデビューを果たした7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」。テレビや雑誌、ラジオ、ネットなどで、もはやその姿を見ない日はないほどの現象を巻き起こしている。[「BE:FIRST」や「THE FIRST」についてはこちら

SKY-HI(日高光啓)は新しいボーイズグループ結成のためにオーディション「THE FIRST」を開催した(写真:上野裕二)

育成型オーディション「THE FIRST」を通してBE:FIRSTを誕生させたSKY-HIに対し、『日経エンタテインメント!』とNIKKEI STYLEでは、3月から定期的に取材を重ねてきた。とりわけ、これまでの記事でフォーカスしてきたのは、組織論やモチベーション管理、育成方法など、ビジネスに役立つエッセンスである。

一方で『スッキリ』やHuluの放映と並行しての連載だったことから、オーディションの合否を想起させてしまうかもしれない内容や、特定のメンバーについてのエピソードを取り上げることは、極力避けてきた。BE:FIRSTが結成された今、少しずつこれらの話を開示していく。まずは富士山合宿中の4月中旬時点でSKY-HIが思い描いていた“デビューグループに求めること”を改めて再編成した。

「東京会場以外はリモートで行った2次審査は、実際に会えないぶん、根本的なクオリティを見た審査になりました。シンプルにダンスがうまいとか、ラップや歌唱にたけているとか、それらを足して2で割ったバランスとか。その中でも“才能の片鱗(へんりん)”を強く感じさせてくれる方はいましたね。それが“音楽との距離が近い人”なんだろうなと思いますし、3次審査(30人を6つのグループに分け、3つの課題曲×2グループずつで審査)以降は、“自分で音楽を鳴らす意識”の有無は審査の上で大きな要素になってきたと考えています。

ステージに立った際、その人がその歌詞やメロディーを奏で、ダンスを踊ることに必然性がないといけないし、例えば2時間のコンサートって決して短い時間ではないですよね。その時間の中で、きちんと音楽を通してストーリーを紡ぐことができる人間であることは重視しています。そこが日本の芸能界では割と軽視されていると感じる部分でもあります。

“自分で音楽を鳴らす意識”が違えば、パフォーマンスにもそれが現れます。例えば、カウントに合わせてきっちり踊るのと、そこで鳴っている音楽を聴いてそこに合わせて踊るのでは明確な違いが出てきますし、ダンス経験の長短を問わず、後者の方のほうが技術的にもどんどん伸びていく可能性は高い。

だからこそ、1カ月の富士山合宿には伸びる可能性の高い方に参加してほしいと考えました。『ステージでパフォーマンスしたい』『人前に出る仕事がしたい』という夢も素敵ではありますが、どこかで『夢がかなった』と感じてしまったら、その時点で成長も止まってしまうし、クオリティの追求も難しくなる。

そうなると、一度そがれたモチベーションは戻りにくいんです。だからこそ、根本のところで“音楽をやりたい”が第一にあることはすごく大事だし、同時に、そうでないと自分が『THE FIRST』をやる意味もなくなってしまうんです」

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合宿で手応えを得たデビューグループへの勝算
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