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ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。東京の新型コロナウイルスの新規感染者はこのところ減少傾向が続いているが、8月中旬まで増え続けていた影響が大きく、人の流れはむしろ減っている感じだという。このためビジネス書の売れゆきも振るわない。そんな中、書店員が注目するのは、一瞬で「欲しい」と思わせるアイデアのつくり方を思考術としてまとめた一冊だった。

SNSで話題の「食材」テーマのアイデア

その本はカカムマサナリ『ワクワクのつくりかた』(KADOKAWA)。副題に〈一瞬で「欲しい!」と思わせるアイデア思考術〉とある。著者のカカムマサナリ氏は、食材をテーマにしたアイデアを発表する活動「スーパーマーケットカカム」を10年前から始めたという。2017年に開設したそのホームページをのぞいてみると、「白菜のおくるみ」「しそ絆創膏」「枝豆のメガネ」など、ユニークな食材のビジュアルがスーパーのチラシを模して並んでいる。

表紙カバーにも飾られている「白菜のおくるみ」などは、ツイッターで50万を超える「いいね!」がつき、話題になったという。だが、これらはアイデアを画像化し発信したもので、実際に売っている商品ではない。まさにアイデアを発表するだけの、アートプロジェクトのような活動をウェブやSNS(交流サイト)で繰り広げているのが著者なのだ。

このようなアイデアをどのようにして生み出しているのか。それを思考術としてまとめたのがこの本だ。「ワクワクするアイデアの共通点や法則をもとにつくったため、誰もがひらめきに頼らずワクワクするアイデアをうみ出すことができる思考術」になっているという。食材をモチーフにしたユニークな商品のアイデアを生み出すという一点突破の思考法ながら、アイデア不足で悩んでいるビジネスパーソンには、ちょっとした頭の体操の材料になりそうだ。

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