時代を動かす男優 堺雅人と西島秀俊が2トップなワケ日経エンタテインメント!

NHKから国民的顔に

なぜ今、この2人なのか。その共通点をひもとくと、まず、「NHKが人気の発端」であることが分かる。堺が注目されたきっかけは、2004年のNHK大河ドラマ『新選組!』。三谷幸喜脚本の同作で知性派の山南敬助を演じ、視聴者を魅了。2008年の『篤姫』で演じた徳川家定もハマリ役となった。

(写真=辺見真也)
【ドラマ】鍛え上げた肉体でO-40のワイルドさを。2014年1月公開の日韓合作映画『ゲノムハザードある天才科学者の5日間』でハードなアクションを披露。『MOZU』(上)でも体を張った撮影を。素の柔らかい印象と、演技で見せるワイルドさのギャップも人気の鍵

西島も、2013年の大河ドラマ『八重の桜』で主人公・八重に影響を与えた兄・山本覚馬を好演。上り調子だった人気を決定づけた。

社会全体の高齢化に加え、バブル以降は視聴者の見る目が肥えたほか、ネットの普及で好みが細分化した、といった時代背景から、「キャスト単体より、それも含め脚本やスタッフなど、全体のパッケージ感で作品を選ぶ人が増えた」とは、複数のテレビや映画関係者の談。結果、テーマ性や物語重視のNHKやテレビ朝日、2003年からドラマ制作を始めたWOWOWの意欲作が注目されるようになった。

特にNHKは、朝ドラは半年、大河は1年と放送期間が長い。さらに両ドラマ出身の男優は近年、CM起用も順調。“国民的顔”になる機会をしっかりモノにしたというわけだ。

また、両者とも世代きっての「知性派」でもある。堺は早稲田大学出身。読書家で知られ、エッセーも執筆する。西島は単館系映画を好み、海外のアート作品に出演、NPO法人 東京フィルメックス実行委員会の理事も務めている。

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