2021/9/14

ビットコインに将来性はあるかもしれないが…

「ビットコイン」という言葉を見聞きしたことはあるはず。ビットコインが大きく値上がりして、多額の利益を得た人が「億り人」などと呼ばれたこともあり、気になっている人もいるかもしれません。ビットコインとはいったい何なのでしょうか。

今、暗号資産というものがいくつも登場していて、その中でもっとも多く取引されているのがビットコインです。円や米ドルなど実物のある通貨に対して、暗号資産はブロックチェーンという新しい技術を使ったネットワークでやりとりされるもので、海外への送金などが手数料なしに瞬時にできるのがメリット。将来的には個人間の送金や日常の買い物などにも使えるようになり、海外へ行ったとき円を現地の通貨に両替する必要もなくなるなど、今後の発展が期待されています。

円や米ドルなどの通貨は、国や中央銀行が発行してその価値を保証しているので、安心して使うことができます。一方、ビットコインをはじめとする暗号資産には発行者がおらず、ブロックチェーンによって偽造や改ざんができないようにしていますが、価値の保証はありません。株と比較しても、株価にはそれを発行した会社の業績や将来性が反映されているのに対し、暗号資産にはそうした裏付けがありません。

そのため、暗号資産の価格は取引している人達の思惑だけで変動します。その幅は非常に大きくて、例えば、ビットコインの場合、およそ半年間で価格が5倍になり、その3カ月後には40%値下がりするといった具合。暗号資産は現状では、法定通貨との交換レートの大きさで利ザヤを稼ぐ短期売買に使われていることがほとんどです。

暗号資産の交換業者から資産が不正に引き出されるといった事件が起こるなど、取引の安全性も十分とはいえず、投資家保護の仕組みも整っていません。

ですから、暗号資産では安定した資産づくりはできないといえます。

資産運用は税制優遇を生かした投資信託の積み立てで

FXや暗号資産で一気にお金を増やそうとするのは「投機(ギャンブル)」です。資産づくりに必要なのは投機ではなく「投資」。税制優遇のある「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」を使って投資信託を積み立て購入していく、という方法が最適です。

馬養 雅子(まがい・まさこ)
オフィス・カノン代表。ファイナンシャルプランナー(CFP)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。千葉大卒。法律雑誌編集部勤務、フリー編集者を経て、ファイナンシャルプランナーとして記事執筆、講演などを手掛けてきた。著書に「だれでもカンタンにできる資産運用のはじめ方」(ナツメ社)など。http://www.m-magai.net