FXやビットコインが資産づくりに向かない理由これであなたもマネー上手

2021/9/14
写真はイメージ=PIXTA
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資産づくりの王道は投資信託の積み立てですが、金融商品はほかにもいろいろあります。その中に資産づくりに使えるものはないのでしょうか。今回はFX(外国為替証拠金取引)と暗号資産(仮想通貨)について見てみましょう。

FXはハイリスク・ハイリターン

以前、ある若い人が「資産運用を始めました!」というので、「それはいいことですね」と答えたのですが、聞いてみると始めたのはFXだったので残念に思ったのでした。結論からいうと、FXは資産づくりには向いていません。なぜでしょうか。

FXというのは、「日本円を売って米ドルを買う」というように、2つの通貨を交換する取引です。例えば、1ドル=100円のときに10万円で米ドルを買うとすると、1000ドル分買えます。それを1ドル=102円のときに売って円にすると、10万2000円となって、差額の2000円を利益として得ることができます。これだと、外貨預金とほぼ同じですね。

FXが外貨預金と大きく違うのは、FX取引会社に手持ちのお金を証拠金として差し入れることによって何倍もの取引ができること。この倍率を「レバレッジ」といい、最大25倍までの取引が可能です。

例えば、手持ちのお金10万円を証拠金とし、1ドル=100円のときにレバレッジ10倍で米ドルを買うとすると、10万円×10倍=100万円=1万ドルを買うことができます。それを1ドル=102円のときに売ると、102万円となって、2万円の利益が得られます。

つまり、レバレッジが10倍だと得られる利益も10倍になるわけです。それだけ見るとすごくよさそうですよね。でも、為替レートがいつも自分の予想通りに動くとは限りません。

10万円で1ドル=100円のときに買った米ドルを1ドル=98円で売ったら2000円の損失となります。それをレバレッジ10倍にすると損失は2万円。損失も10倍になるのです。レバレッジを高くすればするほど、ハイリスク・ハイリターンになるというわけです。

外貨預金の場合、買ったときより円高になっても為替レートが円安になるまで外貨を持ち続けることができるし、米ドルやユーロなら、外貨のまま引き出して海外旅行などで使うこともできます。

それに対して、FXは多くの場合外貨で引き出すことができません。またFXには為替レートが一定以上大きく変動したとき、損失が拡大するのを防ぐために、保有している通貨が自動的に売却される「ロスカット」という仕組みがあります。買った通貨を保有し続けるつもりでいても、自分の意思とは関係なく売却されてしまうことがあるということです。為替レートが一時的に大きく動くことは珍しくなく、ロスカットになると長く持ち続けることができないのです。

株は、それを発行した会社が破綻したら価値がゼロになる可能性があるのに対し、FXは通貨への投資なので、ゼロになることはほぼないといえます。ただし、株の価格には上限がないので、長期で保有して値上がりを待つことができます。一方、為替レートは一定の範囲内で上下し、1つの通貨の価値が他の通貨に対して上がり続けるということはありません。FXで利益を上げるには為替の変動をこまめにとらえて短期的な売買を繰り返さなければならないのです。

投資信託の積み立てのように、手間をかけずに長期間積み立て投資をすることができないので、FXは資産づくりには適していないといえます。

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