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働く女性も、専業主婦もぶつかる「中年の危機」

2014/9/2

日経ウーマンオンライン

「ミッドライフクライシス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。日本語に訳すと「中年の危機」です。これは、さまざまなきっかけでそれまでの価値観がひっくり返り、その後の生き方を問い直すことになる、人生の分岐点です。その分岐点に立った時、どんな風景が見え、どう心が動くのか――。中年まで時間がある人にこそ知って欲しいミッドライフクライシスについて、その乗り越え方を含めてナビゲートします。

■キャリア女性は「仕事だけ」に、主婦は「キャリアのなさ」に悩む

人生の残り時間を意識し始める30代後半。今までの自分の生き方や価値観では、ここから先は通用しない…。そんな心の危機的状況に陥ることをミッドライフクライシスと言います。

ミッドライフクライシスは、男性にも女性にも起こるもの。しかし、男性に比べ、女性のミッドライフクライシスはとても複雑だと広島大学教授の岡本祐子さんは言います。

撮影:鈴木愛子

「多くの女性は、20代前半には『どんな人生を送るのが自分らしいか』を選択しています。つまり、キャリアを積むことに重きを置く人生か、家庭に重きを置く人生かを選ぶのです。

もちろん、仕事をしながら家庭を築き、子育てをする女性もいますが、その場合も、『仕事をしている自分の方が自分らしい』という人と、『家庭にいる自分の方が自分らしい』という人がおり、それがその人にとってのアイデンティティを作り上げています」

20代で「キャリアに重きを置く人生」を選んだ人も、「家庭作りに重きを置く人生」を選んだ人も、その多くが中年期に「これでよかったのだろうか」と自問自答するのだそう。

■「仕事だけの人生」に疑問を持つキャリア女性

「一般的に女性は、『関係性』を大切にします。恋愛や結婚、出産や子育てといった、他人と深く関わることを男性よりも重視するのです。そのため、キャリアに重きを置く人生を選んだ女性の多くは、仕事の面で一人前になったと実感したら、今度は結婚や出産などにとりかかります。しかし、それがうまく達成できなかった場合、30代後半くらいから、『仕事だけの人生でよかったのだろうか』と感じてしまうのです。ここが男性と大きく違うところですね。

男性の場合、若い頃に描いたビジョン通りにいかず、頭打ちを感じたとしても、仕事面で『でもまあ、自分の人生、これはこれでよかった』と折り合いがつけば、ミッドライフクライシスは収まります。しかし、女性の場合、関係性を重視するため、仕事など、個人としての目標達成だけでは自分らしくないと思う傾向にあります。そのため、仕事とプライベートの両面でミッドライフクライシスを乗り越えなければならないのです」

40歳が近づくと、特に女性は「出産のリミット」に直面します。子どもを持つラストチャンスに賭け、実現することもありますが、「子どもを持たない人生」を受け入れることになる人もいるでしょう。そうしたことから、「キャリアだけの人生でよかったのだろうか」という思いにとらわれるようになる女性も少なくありません。

人生は選択の連続です。しかし、自分の意志で積み重ねてきたはずの選択が間違っていたのではと感じた時、人は自分の根っこが揺らぐような感覚を味わいます。それがミッドライフクライシスなのです。

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