大切なのは「アンテナの高さ」

――具体的な仕事内容は。

「大きく4つのプロセスがあります。まずは会社の経営部門と連携してソートの分野を決めることです。ただやみくもに新しい考えを提案すればいいわけではなく、最終的に市場の形成につながるように決定しなければなりません。次に、取材や調査を通してソートに関する知見や情報を収集します」

エンワールド・ジャパンの 小売り・消費財部門 セールスチームマネージャー、高田優さん

「続いて、集めた情報をもとにコンテンツをつくり発信していきます。ターゲットとしている層に認知されるよう、メディアと連携するほか、イベントやSNS(交流サイト)、専門家を活用するなど発信方法もさまざまな工夫が必要です。最後に、ある程度の認知を獲得できてきた段階で、社内のステークホルダー(利害関係者)と連携し、ビジネス化を進めていきます。発信するという点では広報の仕事の一部と捉えることもできますが、発信するだけではなく、ビジネス化についてもイニシアチブをとるのが広報とは異なる点です」

――どういったスキルが必要ですか。

「様々な人とコミュニケーションをとる力に加え、自身の『アンテナの高さ』が問われます。日本だけではなく世界で起きていることを、先取りして取り入れていく力があるかということです。例えば、米国で広がったことが1年後に日本に入ってくるかもしれません。グローバルな視点で感度を高く持ち、最新の事例や情報を収集してコンテンツを作り、自社の強い地位を確立していくことが求められます」

「英語力も必要です。企業の体制によって異なりますが、情報収集に加え、ステークホルダーが国をまたぐこともあるので、英語力を持っていたほうが仕事を進めやすいでしょう」

――どのような業界で募集が多いでしょうか。

「外資系企業に加え、コンサルティングファームや金融業界での募集が多いです。これらは、形のある商品ではなくサービスを提供していく業界です。コンサルであれば『デジタルトランスフォーメーション(DX)に向かってビジネスニーズをつくろう』と提唱します。次に新しい考え方や言葉、需要を生み出し、『この分野のスペシャリストは我々だ』と認知させてビジネスを創出していきます。このようなスタイルはソートリーダーシップの仕事内容と親和性があります」

「職種名は企業によって異なり、ソートリーダーシップのほか、『エバンジェリスト(伝道者)』と呼ばれることも多いです。広報やコンテンツマーケティング関連の職種の人が担当することもあります。ソートが『SDGs(持続可能な開発目標)』であれば、『SDGs担当』という職種での募集もありえます」

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