コロナ予防にウレタンマスクはNG 医師も不織布を推奨

写真はイメージ=PIXTA
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日経メディカル

新型コロナ感染症はデルタ株のまん延で感染が拡大しており、このままでは以前のような生活が戻ってくる見通しが立っていない。ここでは、過去11年で3万人以上の初診患者を診察した大阪・梅田の開業医・谷口恭医師が、収まらない感染拡大についてどうしても伝えたいことを語ってくれた。

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相次ぐ百貨店での新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)集団感染を受け、国立感染症研究所は「百貨店・ショッピングセンター等大型商業施設の事業者、従業員、及び産業保健スタッフの皆さまへの提案(2021年8月12日時点)」を公表した[注1]

僕のような単なるGP(General Practitioner 総合診療医)が、同研究所のような権威ある組織に対し、なんのエビデンスも用意せずに申し入れをすることが非常識なのは承知しているが、この同所の「提案」には、百貨店での集団感染発生に際し僕が最も問題だと思っていることが含まれていないために、この場を借りて述べておきたい。

7月下旬、大阪梅田にある阪神百貨店で地下の食品売り場を中心にクラスターが発生した。そのすぐ近くにある阪急百貨店でも7月27日以降、従業員34人の感染が判明した。これらに対し、国立感染症研究所は「客が密となる場所においては人の流れや(時間当たりの)入場者数の調整をする。その際、売り場では、例えば混雑時・非混雑時のCO2濃度を参考に換気を工夫する」という提案をしている。

だが、これでは不十分なのだ。先に「なんのエビデンスも用意せずに」と述べたが、どうしても言っておきたいのは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行以降、僕自身が両百貨店に何十回と足を運んでおり実態を観察しているからだ。というのも、阪神、阪急どちらの百貨店も当院から徒歩10分程度の距離に位置しており、百貨店そのものに用があることはそう多くないのだが、入り口の前を通り過ぎることは月に何度もあるのだ。

両百貨店の入り口を観察していつも驚かされるのが「マスクのチェックがされていない」ということだ。もちろん、マスクをせずに入店する客はおらず(もしいれば入り口の係員に制止されるだろう)、全ての客にアルコールによる手指消毒が義務付けられており(これを無視して入店するのは容易ではない)、体温測定もされている。ただ、マスクはどのようなマスクでも通過できるのだ。実際、僕の印象で言えば、入店者の2~3割はポリウレタンマスクや布マスクしかしていない。一度、ネックゲートルでの入店が認められるかどうかを調べようと思い、僕が被験者になって入店を試みると何のとがめもなく入れてしまった……。

[注1]百貨店・ショッピングセンター等大型商業施設の事業者、従業員、及び産業保健スタッフの皆さまへの提案(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/10579-covid19-18.html)

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院内で不織布マスクの着用を義務付けた
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