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AIの活用は採用の景色を変えつつある(写真はイメージ) =PIXTA

AIの活用は採用の景色を変えつつある(写真はイメージ) =PIXTA

人工知能(AI)を活用する形で人事の採用・評価手法が変化しつつあります。関心を集める採用のみならず、入社後の育成や評価、キャリアパス策定においても、以前と比べて変化が起きています。今、「採用」「人事」の世界に何が起きているのかをお伝えします。

AIの活用で、採用選考が「客観的」「公平」に

幅広い業種や職場で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の議論や取り組みが進んでいます。当然、人事分野においても、デジタルテクノロジーの導入が進みつつあります。採用選考や人事評価、配属判断などに、AIを活用しているのです。

例えば、自社社員のこれまでのデータにもとづき、活躍している社員の特徴を機械学習(コンピュータが情報やデータを解析して学習し、法則やルールを見つけ出す技術)させ、「求める人材要件」を定義。それにもとづいて、AIが応募者のエントリーシートをチェックし、合否判断の参考にするといった手法が導入されています。

また、採用選考時、生まれつき持っている基本性格を知るために、これまではSPIなどの検査が利用されてきました。しかし、攻略本が出ているため、受検者は事前に対策して結果をコントロールすることが可能です。そこで、ごまかしがきかないAI診断を導入するケースも見られます。

採用・人事といえば、これまで管理部門職種の中でも特に「属人的」と言える領域で、ある意味でのブラックボックスでした。面接の場での「この人はうちの会社で活躍できそうだ」、配属を検討する場での「この人はこの部門・職種で才能を開花させるのではないか」といった判断は、人事担当者の「経験と勘」によるところが大きかったのです。

しかし、そこにはマイナス面もあります。

例えば採用面接での判断。人事担当者の主観、あるいはその日・その時間の心身のコンディションに左右されることもあるでしょう。

同じ人事担当者でも、午前の面接に比べると、夕方の面接は疲労がたまっていて話に身が入りにくかったり、判断力が鈍っていたりするものです。応募者にとっては不公平な状態です。

そういった面では、採用選考にデジタルテクノロジーを導入し、AIに一定レベルの判定を任せることによって、判断基準のぶれを抑え、不公平を避けやすくなると期待できるでしょう。これは、応募者にとってもメリットがあります。

例えば、新卒の学生の場合は、「書類選考で学歴だけを理由に落とされた」「1次面接は集団面接で、一言二言の発言だけでジャッジされた」など、不満が残りがち。しかし、AIが面接を行えば、1人あたりの面接時間を長くとることができます。応募者側は「自分の話をしっかり聞いてもらった上での評価」と捉えられるので、結果を納得して受け入れやすくなるというわけです。

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