ダイバーシティーを重視しているという日本の政治家や経営幹部は多いのですが、本当に理解して腹落ちしているのでしょうか。東京五輪・パラリンピックのテーマは「多様性と調和」。しかし、大会組織委員会会長だった森喜朗元首相は女性蔑視発言で辞任に追い込まれました。

「君、結婚しているの?」は問題発言にも

実際にあったこんな話があります。非常に優秀な営業マンがいました。LGBTQでしたが、上司に告げられなかった。その上司にしょっちゅうキャバクラに連れて行かれ、「お前、彼女はいないのか」としつこく聞かれたそうです。面倒なので、架空の彼女の話でお茶を濁したようですが、どんどん仕事に対するモチベーション(やる気)が下がったそうです。

上司や先輩社員が全く悪意なく、「君、結婚しているの?」と気軽に聞くケースもあるでしょう。しかし、多様性の視点から見ると、そんな質問も気をつけた方がいいですね。まずはLGBTQについてよく知り、職場のマナーとして心がける必要があります。

「『GAFA』などグローバル企業は多様性を大事にしている」と話す

多様性を軽視している企業は生産性が下がると思います。実際、多様性を重視し、オープンな環境の企業は生産性が高いといわれています。「GAFA」と呼ばれる米巨大IT(情報技術)企業などグローバル企業はいずれも多様性を大事にしています。

リンクトインには多様性をテーマに情報交換・共有や様々な啓蒙活動に取り組んでいる社員がたくさんいます。LGBTQなど社会的弱者といわれる人たちを支援したり、知らない人たちへの啓蒙活動などに努めたりする多くのグループがあります。リンクトインではこうした啓蒙活動を「Social Impact Team(ソーシャル・インパクト・チーム)」と呼んでいます。

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