東京・築地の「つきぢ松露(しょうろ)」といえば、卵焼きの老舗として知られる。1924(大正13)年の創業から、まもなく100年を迎える息の長いブランドだ。
大正、昭和、平成、令和と時を刻みつつ、おいしい卵焼きでたくさんの人を幸せにしてきた「つきぢ松露」だが、アニバーサリーイヤーを間近に控えた2021年、次の100年を見据えてセカンドブランド「tsukiji SHOURO(ショウロ)」を立ち上げ、話題となっている。
もちろん、要(かなめ)となる食材は卵。40年以上にわたって「つきぢ松露」と二人三脚で歩んできた茨城県の養鶏場の卵を使って、子どもから大人にまで、おいしい笑顔をもたらすデザートの展開を始めたのだ。
「tsukiji SHOURO」。
やわらかい印象のフォントにぴったりな、愛らしい表情の動物たちをキャラクターに採用。内装や商品パッケージにも、卵の新しい可能性が感じられるブランドだ。
デザートも、卵の味わいがしっかりと感じられるやさしい味わいが魅力。衛生管理が行き届いた養鶏舎から、生まれた翌日に届けられる新鮮な卵のおいしさを、最大限引き出すことを意識して考案されたものばかりだ。

そのなかからまず紹介したいのが、「玉子焼屋のぷりん」。「卵を使ったデザート」の王道ゆえ、レシピ開発にもとくに力を入れたひと品だ。
ポイントは、昔ながらのしっかりめの食感。平成のあたりからなめらかな食感のプリンにスポットが当たっているが、「つきぢ松露」は大正から続く老舗ということもあり、懐かしさを感じる食感を追求。マダガスカル産の香り高いバニラビーンズも、王道のプリン好きにはたまらない。
さらに、卵のおいしさをもっと味わってほしいと、プリン上部には、卵黄や牛乳で作る「スープアングレーズソース」をトッピング。とろんとしたソース、硬めのプリン、ほどよいほろ苦さのカラメルが三位一体となって、口いっぱいに幸せを運んでくれる。
コーヒーはもちろん、ウイスキーや白ワインとも相性がいいことは間違いないので、ぜひ試してみてほしい。