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深刻度は病気並み「おひとりさま」のケガ…備えは?

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日経ウーマンオンライン
いまや、アラフォー年齢でも"3~4人に1人"が独身「おひとりさま」の時代(2010年総務省「国勢調査」)。おひとりさまとして、どう生きるべきか? 不安や悩みを持つ人もいるはずです。マーケティングライターの牛窪恵さんが、ひとりの場面でも安心して生きられる力、「おひとり力」の向上について、様々なテーマを紹介・分析します。前回「20~30代でもありうる「孤独死」 夏はとくに注意を」で、夏の病いをこじらせない知恵、についてお伝えしました。今回は、場合によると病気より厄介な"ケガ"についてお話します。

「仕事のしすぎで、疲れてたと思うんです。ある朝、自宅マンションの階段を踏み外して、真っ逆さまに転落した。全治1カ月だって聞いて、目の前が真っ暗になりました」と話すのは、突然のケガで「パニック&ハッピー婚」を手に入れた、40代の外資系コンサルタントA子さん。

A子さんのケガは、足首の単純骨折。病院に行くなり「安静が必要です」とギプスをはめられ、出社できなくなったそうです。

困ったのは、大事な「電話会議」への出席。自宅のパソコンでスカイプ(無料のネット通話ソフト)を使わないと、午後の大事な商談を逃してしまう。

「どうしよう……」

ひとり暮らしのA子さんは、鏡に写ったギプス姿の自分を見て、泣き続けたといいます。泣き疲れたとき浮かんだのは、13歳年下のB男さん。仕事で何度か一緒になっただけですが、「近所に住んでいる」と話していた、フリーランスのウェブデザイナーでした。

パソコンや配線にも強そうなB男さんへ「突然、ごめんね」と電話。すると「大丈夫? 何でもやるよ」と、7分後に飛んできてくれたそうです。

そこから、二人の仲は急速に進展。年齢差を乗り越え、A子さんはB男と見事、結婚に至ったのです。

A子さんの話から見えてくるのは、次の3つ。

1.突然のケガが、恋愛や結婚のきっかけをつくることもある
2.突然のケガに備えて、近所に頼れる人がいるといい
3.突然ケガに見舞われると、仕事や買い物に支障をきたす

1は、とくに40代前後のアラフォーになると、男女ともにいえること。取材でも、長年"独身主義"を通していたのに、「ケガしたとき、彼女がお見舞いにきてくれて結婚を考えた」と話すアラフォー男性が本当に多くいて、驚きます。

ケガで動けない自分の代わりに、買い物に行ったりご飯を作ったりしてくれる。その物理的な助けもですが、それ以上に、「不安なときに彼女が支えてくれた」との記憶が、「一生一緒にいたい」との思いにつながりやすいのでしょう。

A子さんも同じ。「あのときケガしなければ、B男さんに助けを頼んでいない。今も独身だったと思います」といいます。だとすれば、ケガも悪いことばかりとは言えないですよね。

また、(2)近所の頼れる人の確保や、(3)仕事や買い物への支障への備えは、ふだんから意識しておきたいところ。

(2)近所の頼れる人について、『おひとりさまの終活』(三省堂)などの著書がある、ノンフィクションライターの中澤まゆみさんは、「やはり地域コミュニティーに、積極的に参加することが近道。その際、せっかくなら"好きなこと"を媒介に、地域とつながるといいですよ」とアドバイスします。

たとえば、民間のスポーツクラブよりも、近所のフラダンス教室に参加する。あるいは、地域の夏祭りや文化イベントの準備を手伝う、といった具合。

「楽しみながら地域に溶け込んでいくと、『ママ友』ならぬ『フラ友』や『フェス(お祭り)友』ができる。そうすると、会社と自宅の間に"道草スポット"もできてくるんです」(中澤さん)

いわく、毎日会社と自宅との往復で仕事に追われてばかりだと、気持ちがキリキリ張り詰めて、ふとした瞬間に「私、何しているんだろう」と呆然とすることもある。でも道草スポットがあれば、自然と地域に人脈ができてくる。あるいは身近な趣味や活動が、心のすき間を埋めてくれるというのです。

「地域のどこにアクセスすればよいか迷ったら、自治体が発行する『区報』や『市報』を読むといい。一般には、新聞に折り込まれていたり、駅や公共機関に置かれていたりします。どちらも、情報という宝の山ですよ」(中澤さん)

ではもう一方(3)仕事や買い物に支障が出た際の備えについては、どうすればよいのでしょう?

その答えは、「駅の階段からドドドッと下まで転落して、膝関節を脱臼した」というC子さん(30代前半)の声にありました。

C子さんは、もともと貧血気味。ある朝、通勤ラッシュの電車からホームに降り立った瞬間に"目まい"を感じ、そのまま階段を踏み外してしまった。

「着地の仕方か、あるいは打った箇所が悪かったのか、疼痛がして、膝も明らかに変形していました。幸い、駅員さんがすぐ救急車を呼んでくれましたが、落ちた瞬間、携帯電話が壊れたんです」

生命保険会社に勤めるC子さん。その日は、大事なお客さまと外で待ち合わせをして、新たな商品の説明をするはずだった。でも、とても待ち合わせ場所に行ける状況ではない。にも関わらず携帯電話が壊れ、お客さまの連絡先も分からない。

「会社の電話番号さえ、すぐには分からない状態。私がまったく動けないので、駅員さんに会社のホームページから代表番号を調べてもらって、私が伝えたとおりに電話をかけてもらったんですが……。1時間以上、お客さまをお待たせして、結局ものすごいクレームになりました」

病院から戻ったあとは、買い物に困った。宮崎に住む母親が、翌朝の飛行機で東京に来てくれるまで、家にあるわずかな冷凍食品とカップラーメンで食いつないだそうです。

でもC子さんは、この苦い経験を教訓をムダにしませんでした。新たに心掛けるようになったのが、次の3つです。

1.会社や客先など、仕事上の大事な連絡先は、携帯電話以外の「紙(手帳など)」にもメモして持ち歩く
2.いざというときのため、ある程度の食品は買い置きしておく
3.元気なときに、ネットスーパーに会員登録しておく

1は、ケガだけでなく「災害時」にも有効です。当然ですが、携帯電話は壊れたり忘れることもあるし、充電切れの可能性もある。逆に、大事な連絡先だけでも携帯電話以外に記録・保存していれば、もしものときにも安心です。

2については、前回記事でご紹介したとおり。

さらに3(ネットスーパー)も、C子さんが言うとおり、元気なときに会員登録しておくと便利。今は大手スーパーのほとんどが"宅配"に力を入れていて、野菜や飲み物、加工食品はもちろん、日用品や衣料品、場合によると化粧品まで、様々なモノを届けてくれます。

「ピザやお寿司のデリバリー業者の連絡先も、パンフレットやチラシを1カ所にまとめておくとよい。ただし、しまっておくのは"低い場所"。ケガをして立ち上がれないとき、上のほうにあるモノは取れません」と苦笑いするのは、先日、まさかのぎっくり腰になったという、広告代理店勤務のD子さん(20代後半)。

休日に掃除機をかけていて突然ギクッと腰に激痛が走り、次の瞬間動けなくなったそう。運よく、デリバリー業者のパンフレット集が本棚の2段目にあったので、そこまではって行き、なんとか宅配を頼むことができたそう。

「あの腰の状態じゃ、たぶん台所までたどり着けなかったし、まして料理なんてとてもとても。パンフレットがなければ、1日中飲まず食わずだったかもしれません」

そのほか、家事代行サービスの利用も検討を。家事代行・生活サポートサービスを全国展開する、長谷川興産「マイ暮らす」(http://www.myclass.jp/)などがある。同社の「ウチごはん」サービス利用の場合、1回あたり2時間の利用で、9000円(税抜。交通費別)。

決して安くはないものの、食材の買い物から調理、盛り付け、さらに調理後のキッチンのお片づけまで行ない、時間が許せば「まとめ調理(冷蔵・冷凍保存)」にも対応してくれます。

なんの予兆もなく襲ってくる、突然のケガ。でも、いざというときに備えれば、心配しすぎることはありません。

牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
マーケティングライター。インフィニティ代表取締役。財務省財政制度等審議会専門委員。1968年東京生まれ。日大芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社して編集、PR担当後、転職し、2001年に起業。トレンド、マーケティング、小売流通、ホテル、旅行関連などをテーマに執筆、講演を行う。テレビ番組のコメンテーターも務める。主な著書に『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』『ただトモ夫婦のリアル』(いずれも日本経済新聞出版社)ほか。13年、経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」サポーターに就任。公式ブログ「牛窪恵の気分はバブリ~♪」

[nikkei WOMAN Online 2013年7月26日付記事を基に再構成]

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