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木南陽介・レノバ社長

木南陽介・レノバ社長

世界的な脱炭素の流れで再生可能エネルギーに注目が高まっている。レノバは、現時点で東証1部に上場している唯一の再生可能エネルギー発電の専業会社だ。社長で最高経営責任者(CEO)を務める木南陽介氏(46)は兵庫県立神戸高校から京都大学総合人間学部に進み、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て25歳で起業した。幼少期と母校での経験はどのように現在のビジネスにつながっていったのか。

神戸市灘区の出身。少年時代は豊かな自然の中を駆けずり回った。

自宅は六甲山系の摩耶山の麓にあり、高校の教員だった両親のもと、兄と妹がいる5人家族で育ちました。空き地や神社にはセミやカマキリなどがそこら中にいて、500メートルほど坂を上がればすぐに山がある。沢にはサワガニやイワナがいる。坂を下っていくと港があり岸壁からアジやサバ、太刀魚が釣れるという環境でしたから、二つ上の兄やその友だちと坂を縦に移動しながら、のびのびと遊んでいました。小学生の頃は月に一度、ボランティアの大学生が連れていってくれる「自然教室」に参加するのも楽しみでした。1時間くらいみんなで自然の中を歩きながら、いろいろな生き物を捕まえて観察したり、タラの芽やマテバシイというドングリの仲間を集めて料理したりするのです。生き物を捕まえるのは自由だけども、必ず生きたまま自然に返すという自然との付き合い方のルールもそこで教えられました。

私は1974年生まれですが、その時代に神戸で育ったことと環境問題に関心を持つことになったのは何らかの関係があると思っています。すぐ身近に素晴らしい自然がある一方で、70~80年代に入ると神戸ではポートアイランドや六甲アイランドといった人工島の造成が始まりました。私自身、山が削られたり海が埋め立てられたりしている様子を遠くに見ていました。もちろん人間社会の発展として歓迎すべき状態なのですが、一方で人間と自然とがせめぎ合う現場でもありました。そういう現場が目の前にあったので子どもなりに問題を体感しやすかったのだと思います。

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