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お盆の「高速渋滞」回避法、今年の傾向と対策は?

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

お盆の帰省シーズンが近づいてきた。夏季休暇を取り、帰省したり、レジャーに出かけたりする読者も多いと思うが、今年の高速道路の渋滞予測はどうなっているのだろうか? そこで高速道路の渋滞を回避するための今年の傾向と対策について細かく紹介するとともに、「渋滞学」の権威である東京大学教授の西成活裕さんに渋滞の基礎知識や最新情報を解説してもらった。

「8月13~15日の曜日」で渋滞予測

毎年、お盆の前になると、東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路、本州四国連絡高速道路など高速道路各社が渋滞予測を発表する。こうした渋滞予測はどのようにして予測するのだろうか?

「基本はお盆の8月13~15日が何曜日に当たるのかを考慮し、人々が会社や仕事をどのように休むかを想定しながら混雑具合を予測します。過去の実績データから似た日並びの年を参考にするとほぼ正確に予測できます」(中日本高速道路)という。不測の事故や災害などが起きない限り、渋滞の起きる場所や日時、規模が予測できるというわけだ。

では今年のお盆の渋滞の特徴を、昨年の予測と比べながら読み取ってみよう。

今年は後半に集中、「下り13日、上り16日」に注意

今年の8月13~15日は水、木、金曜日に当たる。

つまり、カレンダー上で休暇の取り方を考えると9、10日の土、日曜日の「前半」(2日間)と、13~17日の水、木、金、土、日曜日の「後半」(5日間)の2つのかたまりに分かれると考えられる。

「このことから、渋滞はより長い休みとなる後半に集中し、下りは後半の初日の13日がピーク、上りは最終日の前日の16日がピークになると予測できる。前半にも渋滞の小さなピークはあるが、後半のピークの方がより多い」(中日本高速道路)ということになりそうだ。

「13日に出かけて16日に戻る」という予定の人はより長い渋滞に巻き込まれる恐れが大きいので注意が必要だ。

昨年は「下り10日」に渋滞が集中

参考までに、昨年のお盆の渋滞予測と比較してみよう。昨年の8月13~15日は火、水、木曜日だった。

カレンダー上で休暇の取り方を考えると、12日の月曜日を休んで10~15日を連休にする場合と、さらに16日の金曜日も休んで10~18日を連休にする場合とに大きく分かれると予測。

「そのため、下りの渋滞は10日の土曜日がピーク、上りの渋滞は15日の木曜日がピークになり、特に下りの渋滞が10日に集中する恐れがあると予測。実際に東名高速の秦野中井IC付近では45キロもの長い渋滞が発生した」(中日本高速道路)という。

こうして昨年と比べると、今年の渋滞は後半に休んで移動する人が多く、日並びから考えても、下りは13日、上りは16日に集中する傾向があるようだ。

これが今年の大まかな特徴である。

16日上り、東名で50キロ、神戸淡路鳴門で47キロ…

続いて、予測できる渋滞の日時、発生箇所・区間、ピーク時刻、渋滞長など詳細を見てみよう。

ピーク時に30キロ以上になる高速道路の渋滞予測をまとめたのが表である。やはり後半の上りにより多くの渋滞が集まっているのが分かる。

最も長い渋滞は16日の土曜日の東名高速の大和トンネル付近(発生区間は御殿場IC―横浜町田IC)。ピークは16時で50キロの渋滞を予測しており、通常30分で通過できるところを2時間かかると見ている。

ピーク時刻は下り7~8時、上り17~19時

次いで長い渋滞は同じく16日の神戸淡路鳴門自動車道の舞子トンネル出口付近(発生区間は洲本IC―舞子トンネル出口)。ピークは18時で47キロの渋滞を予測しており、通常35分で通過できるところを2時間半かかると見ている。

昨年の下りと上りを合わせた渋滞予測で最も長かったのは40キロなので、今年はより深刻な渋滞を予測しているようだ。特に後半の上りに交通量が集中しており、帰りのルートや出発時間帯に知恵を絞った方がよいとみられる。

ちなみに、ピーク時刻の傾向を見ると、下りは朝の7~8時が多く、上りは夕方の17~19時が多い。やはり出かけるときは朝方の時間帯に集中し、帰りは夕方の時間帯に集中していることが分かる。

では、こうした高速道路の渋滞をうまく回避するにはどうしたら良いのだろうか?

渋滞のピーク時刻を避けるのがコツ

「最も効果的なのは渋滞のピーク時刻をうまく避けることです」。高速道路各社の関係者はこう強調する。

たとえば昨年8月18日(日曜日)に東名高速の静岡ICから東京ICまで移動するのにかかった時間について出発時刻別にまとめたのが表である(折れ線は渋滞の長さ)。

この日のピーク時刻は17時。もし、このピーク時刻に合わせて静岡ICを出発したら、東京ICに着くまでに3時間20分もかかってしまうことになる。だが、出発時間を朝8時に変更すれば、1時間46分で到着するのでピーク時刻に出発するよりも1時間34分も節約できるという計算になる。

ホームページで情報を把握しておけ

渋滞は15時から急速に長くなるので、もし13時に静岡ICを出発していれば2時間14分で東京ICに到着できる(1時間6分節約)。だが、14時に静岡ICを出発すれば2時間43分で東京ICに到着(37分節約)、15時に静岡ICを出発すれば3時間10分で東京ICに到着(10分節約)することになる。

つまり、ピーク時刻の2時間前の13時までに出発できれば渋滞はなんとか回避できるが、14時以降の出発だと渋滞を回避する効果はあまり期待できないというわけ。

各高速道路会社のホームページに日時、路線ごとの渋滞予測が細かく掲載されているので、ピーク時刻を把握した上でできるだけ渋滞に巻き込まれない時間帯に出発するなど各自が工夫する努力が必要だ。

最後に東京大学の西成活裕教授に今年のお盆期間の高速道路の渋滞の特徴や注目点について聞いてみた。

圏央道開通による渋滞緩和に大きな期待

――今年のお盆期間の高速道路の渋滞で注目していることは何ですか

「なんと言っても6月28日に首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の相模原愛川IC―高尾山ICが開通した効果がどう出るかということです。圏央道は都心部を走る首都高と、東京23区の外周部を走る外環道のさらに外側に位置する環状線で、今回の開通で大動脈の東名高速―中央道―関越道の3つが高速道路で直接つながりました。一般道を経由せずに通行できるので渋滞の大きな緩和効果が期待できます」

――どの区間にどの程度の効果が期待できるのでしょうか

「自動車が圏央道を使えば、都心に入る車両がかなり減るので渋滞が緩和する効果が期待できるでしょうし、東名高速、中央道、関越道の混雑具合を見ながら、バランス良く交通ルートを選ぶこともできます。私の試算では、圏央道開通で圏央道の内側の高速道路を走る車両の密度が約1割は減るだろうと予測しています」

「高速道路では理論上、1時間に1車線で2000台の車両が通行するのが渋滞を起こさない限界の密度。もしそれ以上少しでも増えると臨界現象が起き、渋滞が発生します。だから渋滞が発生しやすい場所では、少しでも交通量が減ると大きな効果が期待できます。特に外環道などの渋滞解消につながるのではないかと見ています。実際にどんな結果が出るか大いに注目しています」

渋滞は緩和傾向、今秋から商用車の交通システムを研究へ

――近年の高速道路の渋滞は緩和傾向にあると見ていいでしょうか

「多少の変動はありますが、ざっくりと言って緩和傾向にあると言ってもいいのではないでしょうか。高速道路の渋滞は一時、1000円高速など割引制度の導入でかなり増えました。でもそんな割引制度も徐々に縮小されています。さらに若者を中心にしたクルマ離れや人口減少、高齢化、ガソリン価格の上昇、交通インフラの整備などの要因もあり、渋滞は緩和されつつあるように思います」

「もしかすると、2020年の東京五輪以降は高速道路の渋滞も今ほど深刻な問題ではなくなるのではないかと個人的には考えています。長期的な視点では、むしろ乗用車よりも宅配や運送など物流を担う商用車の交通システムの構築に注目した方がいいのかもしれません。今秋からそんなテーマで本格的な研究に着手するつもりです」

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