ライブは近さが強み

「TikTokはSNSではない」という佐藤氏だが、YouTubeが「YouTubeショート」をスタートするなど、他のSNSは競合するサービスを始めている。TikTokもライブ機能や配信者の収益化、コンテンツの拡充など次の手を投入している。

「TikTok LIVEにはプロがつくるPGC(Professional Generated Content)の配信と、一般のクリエイターによる配信があり、それぞれで使われ方は異なります。TikTok LIVEは動画投稿と組み合わせることでより多くの視聴につながるので、PGCにはライブの前後に動画投稿を活用してもらうことなどをご提案しています。

プロのアーティストのライブでは、『近さ』をアピールできることが1つの強みだと感じています。例えば、今年7月に行われた平井大さんのライブでは、ギター1本で聴かせる、例えるならバーで生歌を聴かせてもらっているような醍醐味がありました。

一方で、TikTokクリエイターの皆さんとのコミュニケーションツールとしてTikTok LIVEを使ってもらおうという試みも進めています。LIVEに関しても、TikTokならではの使い方があるはずだと考えています。

収益化に関しては8月6日からチケット制の『TikTok Gated LIVE』がスタートしました。チケット制といっても有料でも無料でも対応できます。いろいろな使い方が考えられると思いますが、今年3月に開始した『TikTok LIVE Gifting』(投げ銭機能)に加えて、直接マネタイズできる手段を拡充していきたいと考えています。

ライブ以外にも、動画を投稿してくれる人へ報いる方法は考えていきたいですね。すでに運用しているのは、企業広告とクリエイターをつなぐ『TikTok Creator Marketplace』というシステム。TikTokは自身が投稿した動画に広告が配信されて収益を得る仕組みは導入していませんが、投稿者がマネタイズできる仕組みは今後も広げていきたいと考えています。

今年の7月には動画の長さを最長3分にまで延ばしました。これはニュースや教育系の動画が増え、もっと丁寧に説明したいケースも出てきたからです。今後も短尺動画が中心であるのは変わりませんが、『1分より少し長い動画であっても、意味があるのなら、そのままあげてもらえるのは重要じゃないか』と。

他の動画プラットフォームとの違いは動画の長さよりも、縦長か横長かという点が重要だと考えています。縦長の動画なら、スマホを出してすぐに見られる。他のプラットフォームも縦長に参入しているのは、ショートムービーと縦長動画が密接に結び付いていることの表れだと思います」

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TikTokで映画に挑戦