石津「安藤さんはトラッドも知り尽くして、おしゃれが成熟しているから、着こなせる。世の中の大多数はそこまでファッションに精通していない。それにね、盛りすぎは自分が楽しんでいるだけで、人には理解してもらえないこともあるよ」

「安藤さんはトラッドも熟知したおしゃれな人。でもね、少し盛りすぎなところがあるなあ……」

「すぐやめてほしい」 くるぶしまでのソックス

――靴下でよくワンポイントが入ったものがあります。これはNGかOKかどちらですか。

石津「ブランドのマークはともかく、ブランド名は避けたい。あまり好ましくないですよ」

――あと、気になっているのが、デスクワークや電車で座って足を組んでいるときにズボンの下から素足が見えている方がいること。短い靴下を履いているからそうなるわけですが、ルールとしてどうですか。

石津「論外だ。足が見えているんじゃなくて、毛だよ。すね毛がみえたらダメ」

安藤「先日テレビでびっくりしたのが、スポーツ界のレジェンドにインタビューしていた著名人の足元。スーツを着ていたんだけど、革靴に合わせた靴下が、くるぶしくらいの極端に短いもので、足が丸見え。ハーフパンツなどに合わせるのはいいと思いますが、ビジネスシーンで肌が見えるのはNGだと思っています。ちゃんとした靴下じゃないとはずかしいですよね。しかも相手はきちんとした服装なんですから」

「ビジネスでは絶対にすね毛が見えたらアウト。僕はやりません」と安藤さん。座ってもこの通り

石津「あれはなし。くるぶしまでとか、足首までとかそういう半端な長さの靴下は、いますぐやめてほしいよ。男の服で意味がないアイテムはネクタイだけでよろしい。短い靴下は、はだしに見せたいわけでもないし、ずり落ちるのを防ぐ長さでもない。僕にしてみれば意味が分からない」

――スニーカーソックスなどと総称しています。

安藤「カジュアル寄りの革靴をはだしで履きたいときはあります。ローファーとかタッセルのスリッポンとか。そういうときに履くものとして、靴から見えないカバーのような短いソックスがありますよね」

「これがすぐやめてほしい短い靴下。何がやりたいの? 意味がわからないよ」と石津さんは手厳しい

石津「でも僕は男が靴をはく以上、はだしということ自体がありえない。はだしになりたいんだったら、サンダルをすすめたい。まして、ビジネスでははだしに見せる必要はありません。僕がスニーカーソックスを履くのは、家の中で、スリッパをはくときだけです」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

石津祥介
服飾評論家。1935年岡山市生まれ。明治大学文学部中退、桑沢デザイン研究所卒。婦人画報社「メンズクラブ」編集部を経て、60年ヴァンヂャケット入社、主に企画・宣伝部と役員兼務。石津事務所代表として、アパレルブランディングや、衣・食・住に伴う企画ディレクション業務を行う。VAN創業者、石津謙介氏の長男。

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