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風のような忌野清志郎 RCブレーク前の素顔 日経エンタテインメント!

2014/8/25

ロックンロールの伝道者として、独自の表現スタイルや華やかな存在で多くの人を魅了した忌野清志郎。亡くなって5年を経ても、出演番組やライブ映像は今なお繰り返し放送され続けている。音楽ファンを熱狂させたばかりか、多くのアーティストに影響を与えた彼の出発点は、もちろんRCサクセション(以下、RC)だ。そのメンバーで盟友、仲井戸麗市のパートナーであり、カメラマンとして多くの写真を撮影してきたおおくぼひさこ氏の目に、希代のロックスターはどう映ったのか。
忌野清志郎(いまわの・きよしろう)。1951年4月2日生まれ、東京都出身。68年高校在学中にRCサクセション結成。70年『宝くじは買わない』でデビュー。『スローバラード』『雨あがりの夜空に』などのヒットを放つ。91年の RC活動休止後も、ソロ活動の他、俳優や絵本の執筆など多方面で活躍した(写真:おおくぼひさこ)

清志郎さんと初めて会ったのは、確か25歳頃、まだ仲井戸がRCに加わる前でした。神宮前の米軍ハウス風の家に共に暮らし始めた頃で、ある日仲井戸が帰宅してきた時に後についてきたのが清志郎さんでした。もしかしたら、「ごめんください」と言ったかもしれませんが、“いつの間にか居た”というのが一番ぴったりきますね。別の友達を、「この人は僕の大事な親友だ」と紹介されたこともありましたが、清志郎さんについては特に何の説明もなく。それだけ距離の近い存在だったのかもしれません。風貌は、華奢(きゃしゃ)な体におかっぱヘアでアーミーっぽい服を着ていて、「風のようなさらりとした少年」という印象でした。

その後も招いた覚えはないのですが、夕方になるとコーラの大びんを抱えて「奥さん、すみませんね~」と言いながら、しばしば訪ねてきました。それで何となく一緒に夕飯を食べたりしましたが、2人は口角泡を飛ばすというタイプではなく、「最近君どうだね」「うん。まあまあだ」というような独特のテンポ感が心地よく、眺めているのが好きでした。復活ライブ(2008年)の後、打ち上げで清志郎さんと久しぶりに会った時も、早速仲井戸と2人でくすくす、ぼそぼそやってました。かつて質問されて、「RCは少年探偵団みたいだ」と答えたことがあるんですが、時を経ても少年のまんまだなと思いました。

神宮前の家では、夜も深まるとよく2人で曲作りをしていました。2階建てにそれぞれ6畳間だけで、1階は私の事務所、2階を寝室に充てていましたが、曲作りのたびに私の仕事場を彼らに貸し出していたわけです(笑)。その頃に作られた中に『雨上がりの夜空に』もありました。

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