ブライトリング、時計のサブスク「日本も」 CMO強調ブライトリングCMO ティム・セイラー氏に聞く

2021/8/28
「2020年3月、他ブランドに先駆けてデジタル活用に取り組めたのは意思決定が早かったから」と話す、ブライトリングのチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)、ティム・セイラー氏

ブライトリングは、複数の気になる時計を一定期間、試しに使えるサブスクリプションサービスを3月に米国でスタートした。今後、日本をはじめ主要各国でも順次、展開する予定だ。同社は新型コロナ感染拡大を契機にデジタル施策を推し進め、新作投入のペースを緩めることなく斬新な試みを打ち出している。コロナ禍で成功する時計の売り方とは何か。ブライトリングのチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)、ティム・セイラー氏に聞いた。




1年に3本までお試し 特価で購入も

――2020年4月、ブライトリングは新作発表の新たなスタイルとして、最高経営責任者(CEO)のジョージ・カーン氏がウェブ上でプレゼンする「サミット・ウェブキャスト」を始めました。これも含めて、コロナ禍でいち早く、メディアや消費者との間でデジタルを利用した接点づくりを進めましたね。

「我々が素早くデジタル活用に取り組めた理由は、意思決定が早かった、ということに尽きます。昨年3月、ビジネスに様々な制限がかかり始めたとみるや、早々に社としての方針を議論し、イベントも新作投入も一切スローダウンしない、という方針を決めました。そこで目標を達成するためにはデジタルを積極的に活用する、という結論に至ったのです」

東京・表参道では8月29日まで、「ス―パーオーシャン ヘリテージ ‘57 パステルパラダイス」の発売を記念してポップアップを開設している

「1回目のウェブキャストではブランドの哲学や精神性を表現しながら新作を紹介することができました。回を重ねるたびに改善し、伝えるだけでなく、エンターテインメント性も加味するようにしています。メディア、小売り、顧客の関心は高く、今ではコロナとは関係なしに、我が社の重要なコミュニケーション手段となっています。今後、人を集めた対面のイベントができるようになっても、サミット・ウェブキャストは継続していきます」

――この1年半の間に、様々なデジタルビジネスに着手しています。

「デジタルの重要な取り組みは2つあります。1つはブロックチェーンを活用したデジタルパスポートです。それぞれの時計の、メンテナンスやオーナーの履歴がすべてデータとして残り、商品の信頼性や所有権の正当性を証明します」

「もう1つ、米国で『ブライトリング セレクト』という時計のサブスクリプションサービスを始めました。毎月定額料金でブライトリングが厳選したコレクションの中から、1年間に最大3本の時計を試せます。その中にはベストセラーの製品も含まれています。気に入った1本は特別価格で購入できます。支払う金額はサインアップのための初回費用が450ドル、毎月の定額は129ドルです。ブランドの代表的な時計をサブスクで体験できる、付加価値の高いデジタルサービスといえますね。21年3月に米国でテスト的に始めたところ大変話題となりました。将来は日本をはじめとする主要マーケットに広げていきます」

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