地図サービスで「密」回避 混雑把握し感染リスク低減
安心&安全 地図サービス活用法(上)
コロナ禍では、人混みをいかに回避するかが重要になる。各種の地図サービスを上手に使うと、不用意に混み合った場所に出かけなくて済む。多くのサービスが、地図の色分けやグラフでエリアやスポットの混雑状況をリアルタイムで公開しているからだ。
そのためのデータ収集に大きな役割を果たしているのがスマートフォンだ。各サービスは自社サービスを利用するユーザーのうちデータ提供を許可したユーザーの位置情報を匿名で収集し、それを分析して混雑状況を示している。
スポットの混雑、当日の状況もわかる
まずは、米グーグルが提供する「Googleマップ」。ウェブ版でもスマホ版でも施設名などで検索すると、画面左下に時間帯別の混雑状況がグラフで表示される。当日の様子はピンクの棒グラフで表示される(図1)。
ヤフーが提供するウェブ版の「Yahoo!地図」では、地図に表示されたエリアの混雑状況を色分けして表示できる。右上の「地図の種類を変更」から「混雑レーダー」を選択すればよい(図2)。画面左端のスライダーをドラッグすることで、過去24時間の推移も確認できる(図3)。同等の機能はスマホ版の「Yahoo! MAP」でも利用可能だ。
NAVITIMEは駅の混雑予報も
ナビタイムジャパン(東京・港)の「NAVITIME」は、ウェブ版でもスマホ版でも地図に表示したエリアの混雑状況と駅の混雑予報を表示できる。エリアの状況は、右上の「地図の種類」から「混雑情報」を選んで表示させる(図4、図5)。
駅の人混み予報は、ルートの検索結果に表示された「混雑予報」をクリックすればよい(図6、図7)。
JR山手線は車両ごとの混み具合をリアルタイム公開
鉄道会社のアプリも、自動改札機の入場・出場記録や電車内でのスマホの位置を収集するなどして、独自に分析した混雑情報を公開している。
JR東日本はスマホ版の「JR東日本アプリ」で、多くの路線で電車の運行状況や混み具合をほぼリアルタイムで公開している(図8、図9)。
山手線では車両ごとの混み具合までわかる(図10、図11)。混雑を回避するために、すいている車両を選んだり、1本電車を遅らせたりといった使い方が可能だ。
東京地下鉄(東京メトロ)のスマホ版「東京メトロmy!アプリ」でも、丸ノ内線と銀座線は車両ごとの混み具合がわかる(図12)。また、各駅の通常の混雑状況を時間帯別に公開しているので、時差出勤によって混雑を避けたり、行楽の出発時刻を決めたりするのに役立つ(図13)。
(ライター 岡野幸治)
[日経PC21 2021年10月号掲載記事を再構成]
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