2021/9/6

組合によっては独自の「付加給付」があることも

トク 付加給付ってなんだニャ?

深 それぞれの健保組合が、設定した自己負担限度額以上の部分を、独自に上乗せしてくれる医療費サポート制度のこと。健保組合により給付の水準は異なります。例えば商社や金融機関、マスコミなどは収入にかかわらず、1カ月の自己負担限度額を2万円、電機・自動車メーカーは2万~3万円、流通系は5万円といった上限額の設定が多いですね。公務員が加入する共済組合や、私立高校・大学勤務の人が加入する私学共済の場合、所得に応じて2万5000円または5万円が限度額です。

トク 付加給付があるかどうかは、どうしたら分かるのかニャ?

深 トクニャンは、自分が加入している健保組合のホームページを見たことがありますか?

トク そういえば、ないニャ!

深 まずは、健保組合のサイトで「医療費が高額になったとき」のページを開いてみて。「高額療養費制度」の表の下に、「一部負担還元金」や「付加給付」として記載されています。ベンチャー・中小企業が加入する健保組合でも、付加給付制度を持っている可能性があるので、ぜひ一度、加入する健保組合のサイトでチェックしてみましょう。

トク 高額療養費や付加給付の制度があれば、民間の医療保険は必要ない気がしてきたニャ~。

深 そもそも民間の保険は、公的な制度や貯蓄ではカバーできないリスクに対して備えるもの。雇用が安定している正社員や公務員、共働きなどの場合は、民間保険に頼らなくても大丈夫。一方、シングルで貯蓄がほとんどない場合や、長期入院すると収入が激減するフリーランスや派遣社員などは、入院による経済的リスクが高いと言えます。一定以上の貯蓄がなければ、「保険料が安い掛け捨ての医療保険」で備えておくと安心かもしれません。

この人に聞きました

深田晶恵さん
ファイナンシャルプランナー。独立系FPとして、利用者目線でのマネー情報を発信している。『知識ゼロの私でも! 日本一わかりやすい お金の教科書』(講談社)など著書多数。

(取材・文 澤田聡子、イラスト おおの麻里)

[日経ウーマン 2021年8月号の記事を再構成]