遠隔地での紛失は「協力者」の存在が鍵
外出先など遠隔地で紛失した場合は、ほかの利用者の協力が鍵となる(図5)。同じ製品の利用者が紛失したデバイスの電波を検知すると、本来の所有者に通知するためだ。

そこで気になるのが同じ製品の利用者が近くに何人いるか。ちなみに「Tile(タイル)」シリーズで試したところ、東京都西東京市付近で4000人弱の利用者を確認できた(図6)。

協力者が多いのがAirTagだ。iPhoneなどの利用者のほぼ全員が協力者になり得るからだ。国内ではスマホユーザーの約半数がiPhoneといわれる。人々が行き交う街中なら発見される確率は高い(図7)。

ちなみに忘れ物防止タグの情報は、所有者側とそれを検知した協力者側、どちらも匿名化されるているので安心(図8)。互いに誰なのか知ることなく、検知情報だけが受け渡される仕組みだ。

このほか発見確率を高めるため、公共交通機関の遺失物センターなどに検知スポットを置くところもある。積極的なのは「MAMORIO(マモリオ)」シリーズで、前述したTileもタクシーなどを利用する(図9)。

紛失スマホは「探す」機能で見つける
もう1つ、なくすと非常に困るのがスマホだ。スマホに忘れ物防止タグを取り付けるのは難しいので、別の方法で探す。
自宅でスマホをなくした場合には家族に電話をかけてもらえばよいが、厄介なのは外出先で紛失した場合だ。見つけるためには、あらかじめスマホの「探す」機能をオンに設定しておき、紛失時にパソコンからAppleやGoogleのアカウントでログインし、スマホの位置情報を確認する。
データ通信機能があるので、遠くにあっても音を鳴らしたり、全地球測位システム(GPS)などで現在地を所有者に知らせたりできる(図10)。もちろん、これらの機能を利用するには、スマホの電源が入っていることが大前提だ。
