環境に配慮したパッケージ

シリーズ化とともに、パッケージを一新した。これまではプラスチック製のブリスターパッケージだったが、CASIO Collectionではリサイクルペーパーを使った紙の箱になった。プラスチックは中身の製品を見せるカバーの部分に使われているだけで、使用量を従来のパッケージより8割強削減している。

「多くの企業がプラスチックの削減など環境に配慮した取り組みを行っていて、カシオ計算機としても同じようなことができないかと考えていた。リサイクルペーパーを主体にすることで、シリーズ化とイメージ一新を一気に行った」(畠氏)という。Z世代など若い世代を中心に、環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)に関心を持ち、企業の取り組みを重視する人が増えている。そうした層へのアピールにつながりそうだ。

「CASIO Collection」のパッケージ。シンプルな紙の箱で、機能を示すアイコンが上部に並んでいる
型番や希望小売価格などは背面に記載されている

デザインは、幅広い層に受け入れてもらえる分かりやすさを目指した。中身の製品が引き立つ白くシンプルなデザインを採用。上部の目立つ部分には「日常生活防水」「ストップウオッチ」「ラップメモリー200本」などの機能を記したアイコンが並び、どんな機能を持っているのか、どんな利用シーンに向いているのかが分かりやすくなっている。量販店などの店頭では、製品パッケージをずらりと並べてぶら下げて陳列していることがある。そうした場合でも目当ての製品を探しやすそうだ。

子供と女性のユーザー獲得を狙う

シリーズの中でも注目は、新たに投入されるPOPのカテゴリーだ。カラフルで小型軽量な製品が中心で、子供や女性にアピールする。これまでカシオ計算機のスタンダードウオッチは黒、白、シルバーといったオーソドックスなカラーが多く、ユーザー層の中心は20~40代の男性だった。そうしたイメージを変えるとともに、カシオブランドの時計への入門機としてファン獲得につなげたい考えだ。

「色やデザインに面白みを持たせることで、新規のユーザー層を獲得したい。老若男女を問わず受け入れてもらえるような、親しみやすいカシオブランドを発信していきたい。それが将来的にカシオ計算機のファン獲得につながり、G-SHOCKやBABY-Gといったブランドの製品を買ってもらえる『長いお付き合い』につながればと考えている」(畠氏)

子供や女性の取り込みを狙う「POP」は、希望小売価格2200~3300円でプレゼントとしても手ごろ。写真はベルトがスケルトンになっているF-91WS-2JH(左)と、小型軽量のアナログモデルLQ-139LB-4BJH(右)

カシオ計算機によると、CASIO Collectionとして発売してから、大手量販店での出足は好調だという。製品数を整理したことや、シンプルで環境に配慮したパッケージに変更したことによるイメージチェンジが、一定の効果を発揮していると言えそうだ。

(フリーライター 湯浅英夫、写真 スタジオキャスパー、写真提供 カシオ計算機)

[日経クロストレンド 2021年8月18日の記事を再構成]

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