妊娠力の低下は31歳から、女性のカラダ4つの変化女性ホルモンの学校(3)

女性ホルモン低下による4つの変化とは

図1 体外受精などの高度生殖医療(ART)による治療成績。年齢とともに妊娠率、出産率は低下。特に30代後半以降は急激に落ちる。逆に流産率は高くなっている(出典:日本産婦人科学会ARTデータブック2011)

もっとも、女性ホルモンの減少がもたらす変化は、この前から少しずつ進行している。最初に表れるのが、妊娠力の低下だという。「卵子のもとになる原始卵胞は胎児期にはおよそ600~700万個あるが、出生後は加齢とともに減少。特に37歳ごろからは加速度的に減り、妊娠しにくくなる」と片桐准教授。

図1のグラフは、女性ホルモンの低下がもたらす4つの変化を年齢順に表したもの。(1)まず妊娠力が低下し始め、(2)次に不妊になり、(3)やがて月経不順(更年期)が始まり、(4)そして閉経(月経停止)に至る。閉経する平均年齢は51歳だが、実はその20年も前から妊娠力は徐々に落ちだし、10年前には不妊が始まっている(個人差はある)。「女性ホルモンの減少は誰にでも起こる健康な生理的変化だから、怖がる必要はない。ただ妊娠・出産を望むなら、こうした変化を念頭に置いて人生設計を」(片桐准教授)

月経があれば妊娠可能は誤解
毎月きちんと月経が来ているから、妊娠できる──。そう思いがちだが、実は月経の有無とは関係なく、妊娠力は年齢とともに落ちていく(図1)。「特に30代後半以降は1年ごとに低下が加速する。反対に流産率は上がるので、妊娠できても出産までいかない人が増えてくる。この背景にあるのが、卵子の老化です」と片桐准教授。