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ももクロ佐々木彩夏 今年のソロコン、やり直しの連続

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

日経エンタテインメント!で2013年から続いている「新・ももクロ61分3本勝負」は、ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)の仕掛け人、川上アキラ氏とメンバーが対決する連載です。現在発売中の9月号では、佐々木彩夏さんが登場する予定だったのですが、佐々木さんが「右末梢(まっしょう)性顔面神経まひ」と診断され入院したため、休載という形になりました。ただ既に退院されて、ご本人にもお話が聞けたので、それを加えて公開します(冒頭の部分が8月10日、ソロコンサートの話題以降は7月15日に取材をしたものです)。

──退院おめでとうございます。入院というお話を聞いたときはビックリしましたが、大事に至らなくて良かったです。

佐々木 でも予定していた夏のライブが延期になって、せっかく予定をあけていただいたのに9月になったせいで来られないという方もたくさんいらっしゃると思うので申し訳なくて(7月31日、8月1日に予定していたももクロのライブが9月に延期に。その後、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、8月23日に中止が発表された)。ただ延期になったにもかかわらず、「でもあの日(7月31日、8月1日)は暑かったから」と言ってくれるファンの方も多くて。本当に優しいなと思いながら、みんなの言葉を受け止めています。

──退院した現在の体調は?

佐々木 体調は全然平気です。顔の運動やマッサージなどリハビリ的なことをしているんですが、ちょっとずつ良くなっているという感じですね。先生からも「少しずつお仕事に復帰していいよ」という許可もいただいたので、できるお仕事から復帰できたらと思っています。

──ちなみに佐々木さんはこれまでに入院経験は?

佐々木 生まれて初めて。めちゃめちゃ規則正しい生活でしたね。もともと眠るのは大好きだし、いっぱい眠れるタイプですから。ただ「お薬の副作用ですごく食欲が出ますよ」って言われたんです。ホントですよ。だから運動しているわけでもないのにたくさんご飯を食べていました。でも、それは薬の副作用だから仕方がないと思って(笑)。

──副作用じゃ仕方がないですね(笑)。

佐々木 ただ、もどかしさはありました。入院するときに、先生から「一度悪くなって、そこから良くなるから」って言われていたので、ある程度の気持ちの覚悟はあったんですけど、点滴もしているしお薬を飲んでいるのに良くならないと、「ライブを延期してまで入院させてもらっているのにどうして」って思っちゃう。でも、そんなときにメンバーがすごく連絡をしてくれたり、スタッフさんから「心配しないでいいよ、ライブはいつでもできるから」と言っていただいたりしたんですよ。やっぱりいろいろな方に自分は支えられているんだなって。

入院すると決まったときも、川上さんはすぐに次にメットライフドームが空いている日を確認してくれたし、メンバーも「9月、10月にできるところがあればメットライフドームにこだわらなくてもいいんじゃない?」「でもリハーサルを進めている部分は重視した方がいいかも」と前向きな話をしてくれて、行動で気にしなくていいよというのを示してくれた。改めてみんな、すごく優しいなと感じました。

最近、ももクロの曲を歌っていないな

──6月27日には横浜アリーナでソロコンサート「AYAKA NATION 2021」を開催。昨年は開催できなかった「AYAKA-NATION」ですが、今年は横浜アリーナで観客を入れての開催でした。テーマは「美術館」ですね。

佐々木 もちろん「美術館っていいよね」ということを伝えたいわけではなく(笑)、美術館を通して、女の子が成長していくさまを描きたかったんです。何か物事を見たり感じたりすることで、心の変化が絶対あると思うから、その描写ができたらなと思って。

川上 それに美術館はしゃべっちゃいけませんからね。

佐々木 そういう意味合いも持たせられるなって。今回のライブは声が出せない状況で、集中して五感を研ぎ澄ませるライブになるかなと考えたんです。横浜アリーナで、しかも1人で、歌だけで聴かせるライブが私にできるかとなったら、そりゃ無理だなって(笑)。そこで思いついたのが美術館。このテーマにすれば、幕あいの時間も着替えている時間も「みんな黙っていて」というのがやりやすいし(笑)。

──セットリストで印象的だったのは、AYAKA-NATIONの特徴でもあったカバー曲がないことでした。

佐々木 シンプルに、昨年、ソロアルバム(『A-rin Assort』)を出させていただいて、私の曲が増えたことはあります。自分の曲を歌わないで、人の歌を歌うのは違うかなって。「だったら自分の歌を歌えよ」と思われる方もいるかもしれないし。

それに配信になる可能性があったんです。そうなると、カバー曲は使用許可の種類が変わってくる。さらにバンド演奏になるか音源による演奏になるのかもわからなかった。そういうことを考えてまで、歌いたいカバー曲が思い浮かばなかったんです。そもそも、ももクロのライブがやれていないじゃないですか。最近、ももクロの曲を歌っていないなって。

──20曲中5曲がももクロ曲でした。

佐々木 本当のことを言うと、ももクロの曲を1人で歌うのは大変なんですよ。比べられちゃうし、物理的にできない曲もあるから、歌いたくない(笑)。それにカバー曲を使えば、他のアーティストの方の曲から「いいとこ取り」ができるじゃないですか。そりゃ絶対盛り上がるだろうという曲が使えるのは強いんです。

でも、ソロコンサートを続けていくうちに、あーりんのライブはテーマを設けるというのが定着してきて、ももクロ曲の受け取り方も変化してきた。曲の幅が広がってきたというか。だからカバー曲を歌わなくてもライブがまとまるかなと考えたんです。

──今回歌ったももクロ曲を選んだ理由を教えてください。

佐々木 『月色Chainon』は個人的に好きな曲だから(笑)。『サラバ、愛しき悲しみたちよ』は絶対盛り上がるだろうなと思って選びました。振り付けもそのまま生かして、ももクロの『サラバ』をあーりんがやるというコンセプトです。『SweetWanderer』と『境界のペンデュラム』は意外だったかな。特に『ペンデュラム』はすごい反響があって驚きました。振りも変えていつもと違う『ペンデュラム』にしたから印象に残ってくれたのかな。あの曲の私のイメージはヴィラン(悪役)。ちょっとセクシーな女のヴィラン。だから内藤るなちゃん(B.O.L.T)と鈴木萌花ちゃん(アメフラっシ)と、いつもと違うダンスに挑戦して。ネットの反応を見ると「ももクロの曲が聴けて良かった」と言ってくださっている方も多かったのでよかったなと思いました。

ライブ作りは、やり直してやり直して

──川上さんは以前から「ソロコンサートの演出は個人に任せる。だから見るのも本番が最初」と言っていますね。いかがでした?

川上 見やすくて、すごくいいライブでしたよね。毎回この時期になると彼女のライブで勉強させてもらうんですよ。トークの分量だったり、全体の配分だったり、着替えのつなぎだったりを。要所要所にあーちゃんなりの考えが入っているいいライブでした。ただ今回申し訳なかったのは、最初に立てたプランをこちらで形にできなかったことです。入場制限で観客が半分になったので、いつもと同じようには予算が使えなかった。あーちゃんには無理を言って変えてもらったところもありますし、できることは何かを何度もミーティングして。

佐々木 ホント、やり直してやり直してという感じだったよね。そもそも本当にやれるのかやれないのかがわからなかったし、例年とは違うことがたくさんあった。どのパターンになってもできるようにと考えながら進めるのは、これまでにない作業でした。セットリストも1回変えましたし、構成もざっくり変えたりとか。

川上 夏のイベントのように回数を増やせないかという話も出ました(夏のイベントは2日で2回の公演予定だったが、急きょ2日目を2回公演にして1回あたりの観客数を減らそうと試みた)。

佐々木 1日2回にしようかとか、前日にもう1公演できないかとかね。だから夏イベが急きょ3回になったときも想定内でした。それがこれからのライブの作り方なんだなと思ったので。

──過去のソロコンでは最も曲数が少なかったのもコロナのことを考えてですか?

佐々木 そこを悩んだんですよ。観客は半分しか入れられないからチケット代は上がっているんです。だからライブ時間は延ばしたい。でもコロナ対策的には長くやるのは良くない。そのバランスを取るのが難しかった。みんなに気持ちよく帰っていただくには、どこを優先したらいいか。チケット代が上がっているのに曲数を少なくするというのは、苦渋の決断でした。

川上 2時間20分をノンストップで見られる、まとまったいいライブだったと思いますけどね。

佐々木 こんな状況でもタイミング良くやらせていただいたことに感謝です。ネットを見ると「ライブって楽しいね」「ももクロのライブに行きたくなったよ」という反響がすごく大きくて、ライブをみんなとやれてよかったなと。私自身も楽しくて、改めて「ライブするの、好きだな」って思いましたし。

内蔵音声付きサイリウムも準備

──久しぶりに2時間のライブをやってみていかがでしたか?

佐々木 2週間、3週間くらい前からずっと緊張していました。いつもの緊張とは違うんですよ。いつもはライブ前に心臓がバクバクする、高揚感に近いんですけど、今回はリハーサルをしているときから大丈夫かなという不安が大きかった。自分の感覚も鈍っているし、体力も落ちているって自覚もありましたし。でも、ファンの人も不安だと思うんですよ。この時期に有観客のライブに参加するって。だからこそ、みんなを引っ張っていくというか、ライブに向かうテンション感はいつも以上に大事だと思いました。

──そんななかで大活躍したのが、13種類の音声が再生できる内蔵音声付きサイリウム「あーりんコールペンライト」でした(「あーりん!」というかけ声や自己紹介、ソロ曲用のコールなどが録音されており、ボタンを押すと再生される)。

佐々木 面白かったよね(笑)。何をみんなが言いたいのか、どんな音声があったら楽しいのかが分からなくて悩んだんですけど、まさか「あーりん今日も可愛いよー!」があんなに大活躍するとは(笑)。改めて曲中に再生するのはむずかしいんだなとか、トーク中に使える「えー」は入れるべきだったなとか、勉強になりました。

──MC中に聞こえてくる「あーりん」という内蔵音声に、「うるさいなあ」と言っていましたね(笑)。

佐々木 自分で用意しておいてねえ(笑)。でも、そうやってみんなとコミュニケーションを取りながらライブができるのは楽しかった。ああいう試みを楽しんでくれるモノノフ(ももクロのファンのこと)のみんながいるのは頼もしいと思います。ライブを見に来てくれた友達から「みんな、入場したときからサイリウムの練習をしていたよ」と聞いて、さすがだなあと(笑)。自己紹介なんて、タイミング、完璧だったでしょ。やっぱりみんなでひとつのものを成し遂げる、チームワークって大切だなと感じました。

今回分かったのは、コール無しであーりん曲を歌うことに抵抗がなくなったこと(「あーりん曲」と呼ばれる佐々木さんのソロ曲では、観客が「あーりん」というコールで盛り上げる)。ライブでも『SPECIALIZER』『ペンデュラム』『サラバ』『Bunny Gone Bad』のブロックは、みんな叫びたくてうずうずしているのがすごく伝わってきて。もちろん今までも声だけではないと思っていたけど、盛り上がりのバロメーターが声援だったわけじゃないですか。でも声がなくても盛り上がっている、みんなの集中がステージに向かっているのが伝わってくるんです。声だけじゃないなって感じますね。

──帰り道のみんなも、楽しそうでしたよ。

佐々木 ライブにいけない状態が続いた後に、私のライブに来てみたら「こんなだっけ」とがっかりされるのはイヤじゃないですか。いつもより期待度が上がっていると思って緊張していたんですけど、無事開催できて今はホッとしています。ライブに行くハードルが高くなっている中で、みんなが会場にいてくれるのはすごいうれしいなって、しみじみしちゃいました。

[以上、2021年7月15日に取材]

佐々木彩夏
1996年6月11日生まれ。神奈川県出身。2007年、小学生のときにスカウトされ、ももクロの所属事務所であるスターダストプロモーション入り。08年11月、「ももいろクローバー」(現・ももいろクローバーZ)に参加。キャッチフレーズは「ももクロのアイドル」。イメージカラーはピンク。愛称は「あーりん」。
川上アキラ
1974年9月10日生まれ。98年に大学を卒業。同年スターダストプロモーション入社。2008年にももいろクローバーを立ち上げ、現在はももクロのほか、新たなプロジェクト「スターダストプラネット」も担当。

(日経エンタテインメント!編集委員 大谷真幸)

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