親から見えないLINE上のいじめ 証拠残らずネット依存 進む低年齢化

無料通話アプリ「LINE」を筆頭に、スマートフォン(スマホ)などでコミュニケーションするアプリは子どもや若者の生活に欠かせない。ただ、仲間はずれや犯罪の温床となるなど問題点も明らかになってきた。利用ルールを子ども自身が作ったり、親も積極的にスマホやアプリを学んだりと、よりよい付き合い方の模索が始まっている。
5、6年生の約8割が「スマホや携帯電話を使ったことがある」と手を挙げた(神戸市の西郷小学校)

「LINEで友人を無くした」。東京都内に住むAくん(19)はぽつりと話した。高校3年の冬、進路も決まりアルバイトを始めた。クラスの男子仲間でLINEをする時間と重なり、会話に入れなかった。

たった数時間で

帰宅途中にスマホを見て驚いた。「なんでA入ってこねえ?」「死んだんじゃね?」。次の日、クラスに行くと自分の机が廊下に出されていた。「たった数時間しなかっただけで」。ショックで学校に行けなくなり、卒業式も出なかった。嫌な感情は今も残り、大学生になってもスマホは持たず、LINEもしない。

LINEの利用は無料。1対1で短い文章でやり取りする以外に、100人までをグループ化して複数で「会話」できる。送った文章がスマホ画面に吹き出し風に浮かび、実際に会話を楽しんでいる感覚になる。文字のほか、スタンプと呼ぶイラストで感情を伝えたり、写真や動画も送れたりする。読んだかどうかが分かる「既読」マークが付くのも特徴だ。

中学2年の春名風花さん(13)はスマホ歴2年。LINE、短文投稿サイト「ツイッター」、交流サイト「フェイスブック」などを使いこなす。「LINEは楽しい。メールだと題名つけなきゃだし面倒」。LINEではクラス女子、クラス男女、部活など13のグループに所属する。少し見ないと未読が3000件もたまることもある。

春名さんはブログでLINE上でのいじめについて問題提起している。「たまたま、自分はいじめにはあってないけど、周りでは外しとか聞く」。「外し」は相手をグループに入れ、裏でその子を外したグループを作って、その子には分からない話題で盛り上がること。本人が気づいても会話履歴は消せる。「だから証拠が残らない。いわば完全犯罪」(春名さん) LINEは「早く返すことが一種の礼儀」と話すのは川崎市の女子高校生Bさん。勉強に集中しようと、一時的に受け取りを拒否する「ブロック」機能を使うと、翌日学校で相手から「LINEでいじめられた」などと言われ、外しの対象にされかねない。「誰もやめようと言わない。深夜2時とかもざら」(Bさん)