ポロシャツの「2大名作」と呼ばれるジョン スメドレーの「ISIS」とラコステの「L.12.12」。そのディテールと着こなしを見た前回に続き、今回は両社の隠れた名作を紹介する。ドレス感を強調したもの、リラックス感を演出するものなど、定番にはない魅力がいっぱいだ。
ボタンを開けても美しいポロシャツ 台襟モデルを知っているか?
ジョン スメドレーのニットポロには“台襟なし”と“台襟つき”の2種類があるのをご存じだろうか? 両者の違いは、襟が“寝る”か“立つ”かにある。その心とは?
■ジョン スメドレーの“S4507”(写真上)、“RYLAND”(ライランド=中)、“KIERAN”(キーラン=下)
首元の立体感が際立つモダンな襟設計
下の3着にはそれぞれ違うモデル名がついているが、シルエットやデザインはすべて同じ。若干ゆとりのあるシルエットと、台襟つきである点が「ISIS」との違いだ。台襟なしの場合、襟がぺったりと“寝る”形になるが、台襟がつくと襟が“立つ”のがポイント。ゆえにボタンを開けたとき、首元が立体的に見えるメリットがあるのだ。ちなみに下3着の違いは素材で、下が天竺(てんじく)、中がピケ、上がウールコットンを採用。下から2万8600円、2万9700円、3万800円(以上リーミルズ エージェンシー)
一見わかりにくいが、襟の内側を見るとしっかり台襟がつけられていることがわかる。ちなみに襟羽根は「ISIS」より小ぶりだ。
ボタンがなくリラックスムードで着られる 夏こそ開放的なスキッパーを選択肢に
“リラックス”が夏に不可欠なキーワードとなっている今、ジョンスメの新傑作として注目したいのがスキッパーのニットポロ。クラシックさと開放感の両立が真骨頂だ。
■ジョン スメドレーの“JATHAN”(ジェイサン)
シルエットを見直し進化 コロニアルカラーと合わせてよりくつろいだスタイリングに
今年登場した新モデル。以前もスキッパーのニットポロは存在したが、本作は襟の表情を改良し、より美しいバランスを実現している。身幅や袖幅は「ISIS」に比べてゆとりをもたせていて、リラックス度を高めたデザインに。素材はもちろんジョン スメドレーズ シーアイランドコットンだ。2万8600円(リーミルズ エージェンシー)
ラコステポロの知られざるツウなモデルとは? 定番以外の隠れ名作に注目する
膨大なコレクションを誇るラコステのポロシャツシリーズから、クラシック派の大人に推したい隠れ名作を厳選。ときには定番を離れて装いにツイストを利かせてみるのもいいだろう。
■ラコステの「L.12.12ヴィンテージポロシャツ」
エドウイン×ラコステの日仏コラボ 秋田の染色工場で行う繊細なヴィンテージ加工
「L.12.12」の類型として展開されている「ヴィンテージポロシャツ」。その名のとおりフェード感ある色みが特徴だが、実はこちら、あのエドウインの自社工場である“ジーンズMCD”と技術提携した染色法を採用。ボタンやワニのロゴを個別にヴィンテージ加工するなど、日本ならではの技術が宿った一着だ。各1万7600円(ラコステお客様センター)