
日ごろ使っているアカウント情報が漏洩しても、前回紹介した2段階認証以外でそれに気付くのは難しい。毎日怪しいメールが届くようになった、自分の知らない場所でログインした形跡があった、クラウドに保存したファイルが別の場所で公開されていた、身に覚えのないカード請求があったなど、えたいの知れない事柄が増えたなら、漏洩したアカウント情報を何者かが不正利用している恐れがある(図1)。

紛失時は遠隔操作でロック
自分の行動とアカウントの利用履歴を照らし合わせば、不正利用を見抜ける。Googleアカウントの場合はウェブブラウザーでセキュリティーページにログインして、アカウントの利用履歴を確認(図2)。身に覚えのないログインがあったなら、その詳細画面からアカウントを保護しよう(図3)。「いいえ、アカウントを保護します」を選ぶと、すべての端末で現在のGoogleアカウントから強制的にログアウトする。その状態から続けてパスワードを変更することで、以後の不正利用を防げる。


セキュリティー画面では特定の端末を指定して、遠隔操作でログアウトさせることも可能(図4)。パソコンやスマホを紛失しても遠隔操作でログアウトさせれば、それ以降は第三者の不正利用が不可能になる。

Microsoft(MS)アカウントも、ウェブブラウザーでセキュリティーページにサインインして利用履歴を確認できる(図5)。こちらでも利用した場所が表示されるので、第三者の不正利用を見つけやすい(図6)。


利用場所はIPアドレスや付近のWi-Fi親機から割り出すため、実際とかなり異なることもある。その場合は自分のグローバルIPアドレスを確認(図7)。通常、4つある数値のうち前2つが大きく異なる履歴は不正アクセスの可能性が高い(後ろ2つはルーターの再起動で変わる)。
