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動物も喜ぶ飼育環境の良い動物園10選 保護や研究に力

2021/8/9

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1位のよこはま動物園ズーラシアでは「アフリカのサバンナ」など、それぞれの動物本来の生息環境に近づけようとしている
1位のよこはま動物園ズーラシアでは「アフリカのサバンナ」など、それぞれの動物本来の生息環境に近づけようとしている

動物福祉の観点から飼育環境の改善を図る一方で、希少種の保護や研究に取り組む動物園が増えつつある。新型コロナウイルスの感染拡大で出向くのは難しくなったが、先駆的な取り組みをしている施設を専門家が選んだ。

■1位 よこはま動物園ズーラシア
680ポイント 非公開の運動空間確保

世界の動物を「アジアの熱帯林」や「アフリカのサバンナ」など、本来の生息環境に配慮し地域別にすまわせている。飼育スペースが広いうえに、同品種では入園者に見せる頭数を制限。非公開のバックヤードがあり、動物たちが運動できる空間を確保している。

正門から入るとまずインドゾウに出合う。ゾウの獣舎では地面におがくずを敷き、ひづめが割れることが原因で発症するてい病になりにくくしている。地面がコンクリートに比べて柔らかいので、横になって眠る時間が増えたという。「動物福祉には十分配慮されている」(小宮輝之さん)

アフリカの熱帯雨林に生息するキリン科の哺乳類、オカピを4頭飼育する。オカピは密林の奥地が主なすみかだが、開発によって数が激減している。園内の飼育施設では壁を板張りにして、体当たりする時のケガを防止。米動物園水族館協会が定めた計画に沿って繁殖に取り組んでいる。

敷地内には非公開の「横浜市繁殖センター」がある。ヒトが持ち込んだ動物による生態系の変化や森林破壊で個体数が減ったニューカレドニア島の固有種カグーや、姿が美しいため乱獲されるなどして絶滅危機にあるカンムリシロムクなどで繁殖の実績を重ねる。

複数の動物園と共同で取り組んでいるツシマヤマネコの保全では、腹腔(ふくくう)鏡を用いた人工授精での繁殖に初めて成功した。「飼育技術が優れている」(林良博さん)、「大学との共同研究なども熱心」(羽山伸一さん)との評価もあった。

(1)横浜市(2)https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/zoorasia/

■2位 富山市ファミリーパーク
520ポイント 日本の動物種が6割

タヌキなどの野生動物が生息する丘陵地帯に位置する。飼育種の約6割が国内の種で「日本の動物種にこだわっている」(伊谷原一さん)。環境省の保護増殖事業のもとでライチョウの人工ふ化に成功した。生息地は高山地帯のため温度や衛生管理を徹底している。主食の高山植物は毒素を含むため、これを分解する粉末状の腸内細菌をエサとともに与えるなどして、野生復帰に向けた技術の確立を目指している。

ショウコクやギフジドリといった13品種の日本鶏を飼育。園内の水路を改良してホタルの生息地を維持したり、絶滅危惧種のホクリクサンショウウオの繁殖など地域の希少種保全にも取り組む。市民向けのシンポジウムも開いており「啓発に取り組む点は素晴らしい」(外平友佳理さん)。

(1)富山市(2)https://www.toyama-familypark.jp/

■3位 那須どうぶつ王国
510ポイント 大空飛行で野生の力

民間の動物園としては唯一ランクインした。ユーラシアカワウソの飼育舎では運動量が増えるよう、ドーナツ型のプールを設け長く泳ぎ続けられるなど「飼育環境が良い」(林さん)。

シンガポールのバードパークに影響を受けた園長が、自ら技能を習得して始めたバードパフォーマンスは、飼育している鳥をケージから出して野外で自在に飛ばす。大空を飛行させ「鳥本来の能力を発揮させている」(森由民さん)。

ライチョウは飼育下で繁殖に成功、野生復帰に向けた施設もつくった。クラウドファンディングで資金を調達し、同施設や木製の空中回廊が特徴的なマヌルネコ用の新施設の建設などに活用している。

(1)栃木県那須町(2)https://www.nasu-oukoku.com/

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