幸福感が増し、生産性・競争力もアップ

先程の「プロティアン診断」で、点数が3点以下だった人は、日常生活の中で意識的に行動を変えなければ「プロティアン人材」になることは難しいです。まずは「セミプロティアン人材」を目指して、3カ月で3つの行動変容を起こすことを考えてみてください。例えば、新聞を毎日読む、複数のコミュニティーに参加する、定期的に健康維持の活動をするなど、自ら行動を改善していくことです。

多くの人は「キャリア」と言うと、「過去にやってきたこと」と捉えますが、「これから何をしたいか?」という未来構想を日常的に考えることが重要で、この「キャリア資本」の考え方を私はおすすめしています。「キャリア資本」は、「ビジネス資本=ビジネスにおける強み」と「社会関係資本=つながり」を伸ばすことで、「経済資本」に転換することができます。同じ職場で同じメンバーで同じことを続けて長年働いていると、「キャリア資本」はたまっていきません。新しいチャレンジを常に意識的にやって、自己投資していくことです。

そのとき、モチベーションとなるのは「自分だけのキャリアをよりよくしよう」という気持ちではありません。私は14年間、「キャリア論」をやってきましたが、人は自己研さんをしているほうが楽しく働けるものです。自分自身のことだけでなく、関わる人のキャリアや関わっている職場もより良くするために、プロティアン人材として自己研さんを続けていくことです。

つまらない仕事、必要ないと思える仕事を、我慢しながら続けて給料をもらうよりも、いくらか年収が下がっても、新しいチャレンジをして自分のやりたいこと、心から必要だと感じることに向き合うほうが、「キャリア資本」はたまります。結果的に理論的には「キャリア資本」がたまると、「経済資本」に転換されるので、一時的に年収が下がったとしても、必ず上がっていくものです。

これまでの伝統的なキャリア論に比べ、プロティアンキャリアは実践すると心理的幸福感が高くなります。勘違いしている人が多いのですが、組織内にコミットメントするから、生産性や競争力が高くなるのではありません。個人が主体的にキャリア形成することによって、組織内エンゲージメントが高くなり、コミットメントも上がり、生産性も競争力も上がるのです。プロティアン人材が増えることで、日本企業のプレゼンスは高まり、組織が強くなり、日本のビジネスパーソンの働き方はよりよくなっていくのです。

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