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がん予防にキノコ役立つ?よく食べる人リスク45%低く

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

キノコを日常的に食べる人はがんを発症するリスクが低いことが、米国で行われた研究で明らかになりました。キノコ18g(中くらいの大きさのシイタケの傘部分1個程度)を毎日食べている人のリスクは、キノコを食べない人に比べて45%ほど低くなる可能性が示されました。

がんの予防にキノコは役立つか? 結果は相反していた

がんの予防において、食生活が重要な役割を果たすことは広く知られています。キノコは、低カロリーで低糖質、かつ、塩分、脂肪も少なく、コレステロールを含まないといった好ましい特徴をもっています。さらにキノコには、生理活性化合物、例えば、フィトケミカル(フェノール酸、フラボノイド、カロテノイドなど)、食物繊維、ポリサッカライド、セレニウム、ビタミン、抗酸化物質(エルゴチオネインやグルタチオンなど)が豊富に含まれているため、積極的に食べれば健康全体に好ましい影響が現れると期待されています。これまで、がんの予防にキノコの摂取が役立つかどうかを調べる研究は少なからず行われていますが、効果があることを示した報告と、効果はないとする報告が入り交じっていました。

そこで米Pennsylvania 州立大学医学部のDjibril M Ba氏らは、これまでに行われた観察研究のデータを合わせて分析し、キノコの摂取とあらゆるがん、および、各部位のがんのリスクの関係を検討することにしました。

世界的な文献データベースに、1966年1月1日から2020年10月31日までの期間に報告された、キノコの摂取とがんの関係について調べた研究を選出しました。対象としたのは、観察研究(がんになった人とならなかった人が日常的に食べていたキノコの量を比較する、といった研究)で、対象者を少なくとも2群(キノコの摂取量が少ないグループと多いグループ)に分類して比較していたものです。

17件の研究が条件を満たしました。うち14件がアジアで行われた研究で、日本で行われた3件も含まれていました。アジア以外で行われた3件のうち2件は欧州で、1件は米国で行われていました。

キノコ摂取量が最も多いグループでは、がんのリスクが34%低い

17件の研究のデータを合わせて分析した結果、キノコの摂取量が多いことは、がんの発症リスクが低いことに関係していました。摂取量が最も少なかったグループと比較すると、摂取量が最も多かったグループのがん発症リスクは34%低くなっていました。

発生部位ごとにがんのリスクとキノコの摂取量の関係を検討したところ、乳がんについてのみ、統計学的に有意な関係がみられました。乳がんとキノコの摂取量の関係を調べていた10件のデータを統合した分析では、キノコの摂取量が最も多かった女性では、乳がんのリスクが35%低いことが示されました。また、13件の研究データを基に、乳がん以外のがんのリスクを分析すると、キノコの摂取量が最も多かったグループでは発症リスクが20%低いことが示唆されました。

乳がん以外の個々のがんについて統計学的に有意なリスク低下が認められなかった理由として、研究者たちは、検討していた研究の件数が少なかったことを挙げています。乳がんとの関係を調べていた研究は10件ありましたが、前立腺がんは2件、卵巣がんは2件、胃がんは5件、肝臓がんは2件、大腸がんは2件しかありませんでした。

著者らはさらに、7件の研究のデータを用いて、キノコの摂取量とがん発症リスクの間に用量反応関係があるかどうか、すなわち、摂取量が増えるほどがんリスクが低下するかどうかを検討しました。その結果、直線的ではないものの、用量反応関係が認められました。得られたグラフに基づいて推定したところ、キノコを全く食べない場合と比較すると、1日18gの摂取で、あらゆるがんのリスクが45%低下する可能性が示されました。

18gというのは、中くらいの大きさのシイタケの傘の部分の重さにほぼ相当します。ちなみに、エリンギ1パックの重量がおおよそ100gです。1日に18gというのは、容易に摂取できる量と考えられます。

論文は、2021年3月16日付のAdvances in Nutrition誌電子版に掲載されています[注1]

[注1]Ba DM, et al. Adv Nutr. 2021 Mar 16;nmab015. Online ahead of print.

[日経Gooday2021年7月27日付記事を再構成]

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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