2021/8/11

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カット野菜は、スーパーの棚以上の品ぞろえだ。特にジャガイモは、カタログでジャガイモ関連商品を数えてみたらなんと30種類以上あった。玉ねぎひとつとっても、大きさや切り方の違いのほか、ビオ(有機商品)などもあって種類が豊富。様々な種類のハーブもそろう。

素材以外にも、かものコンフィやカスレ、チコリのグラタンといったフランス料理がお手軽価格で手に入る。栄養スコアはほとんどがA(優良)。ランチタイムにはこれを買い求める学生や社会人を多く見かける。

かものコンフィ、カスレ、チコリのグラタン……

フランス人の日常に欠かせない「アペロ」向けの商品も豊富だ。アペロはアペリティフ(食前酒)の略だが、食事前に簡単なおつまみとともに乾杯をし、場を温める。実際、フランス人の友人宅でピカールのアペロ用つまみが出てきたことが何回もあるが、見栄えもよくおいしい。

デザート類も、ここはパティスリーか!?と思ってしまうほど豊富だ。

フレンチ以外にも、日本・中国・韓国・ベトナム・タイ・インド・レバノンなど、世界各国の料理が展開されている。棚を覗くだけで軽く世界旅行している気分になれてしまう。

ラーメン、スシ、カラアゲなど日本の料理も豊富

ちなみに筆者が、内陸パリで生魚欠乏症になった時に重宝しているのが、ピカールの冷凍マグロとカツオ。こちらを解凍してヅケにしたりサッと焼いていただいたりすると、簡単に生魚チャージができる優れものだ。

冷凍マグロとカツオ

冷凍で刺し身は? と最初はちゅうちょしたものだが、新鮮なうちに急速冷凍されているのでむしろアニサキスなどによる食中毒の心配は生魚を買ってくるより少ないのではと思っている。

ピカールの冷凍カツオで作ったカツオのたたき丼

「冷凍食品=手抜き=悪」という考えの薄いフランス

なお筆者は、ここ1カ月ほどパリを離れてフランス北部の田舎で過ごしていた。ジャガイモやパンばかりの生活に飽きてどうしても和食が食べたくなるものの、パリならばアジア系の食材店が豊富だが、田舎だとそうはいかない。でもGoogle mapで検索したらロードサイドにピカールがあった!まさに救世主!

おかげで枝豆・焼き鳥・ギョーザの「ピカール冷凍和食祭り」を開催することに成功。日本の方々がピカールでフランスの味を求めるのに、私はフランスで日本の味を求めているとはこれまた面白いなと思いながら、久しぶりの和テイストを満喫した。

ギョーザは揚げギョーザで、タレはフランスでも人気のユズ風味。焼き鳥のタレはエスニック風の味がした

コロナ禍においては、日本以上に外出制限が厳しかったここフランス。自宅への配達やクリック&コレクト(あらかじめネット等で注文しておき店頭で受け取る)が台頭したこともあり、冷凍食品市場は大きな伸びを見せた。

だがコロナ禍前から、冷凍食品はフランス人の日常にとても身近だったのだ。その理由は、共働き世帯がもともと多いことに加え、一般的にフランスの日常の食卓はいたってシンプルなこと(日本の「一汁三菜」のようにおかずが複数ならぶようなことはほぼない)など様々な要因が考えられそうだが、一番は「手作りこそ愛情」や「手抜きは悪」といった概念が日本ほど強くないからなのでは、と個人的には思っている。

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コロナがきっかけ? 冷凍ギョーザが大人気の日本