2021/8/7

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成増店のレジ。多様な決済に対応しているほか、現金も客が機械に投入する仕組み。外食大手でもここまでやっている店は数少ない

「お、ねだん以上。」 お肉も軟らかくジューシー

実際、「みんなのグリル」は「いきなり!ステーキ」の仕組みを踏襲しながら、その上を行くサービスを実施している。注文と決済のデジタルトランスフォーメーション(DX)化だ。成増店では入店して着席すると、それぞれの客にナンバーとQRコードが紙で渡され、注文はすべてタブレットから行う。商品ができあがると、「お渡し口」の上にあるディスプレーにナンバーが表示され、客がセルフで取りにいくという仕組みだ。

環七梅島店は、紙のメニューブックを見てスタッフに口頭で注文。出来上がった時は、スタッフからのコールで「お渡し口」に取りに行くという従来の「いきなり!ステーキ」と同じオペレーションだったから、1号店オープンの21年3月から成増店オープンの7月までの短期間の進化ぶりに目を見張った。

決済も進化しており、QRコードが印刷されたシートを持ってレジに行き、コードをかざすだけ。手段は、クレジットカードはもちろん、PayPayなどのQRコード決済にも対応している。大手ファストフードやファミレス並みの装備だ。ね、本気っぽいでしょう。

成増店の店内。「お渡し口」の上にでき上がりを示すディスプレーが見える

味は、どうなのか? これはマジでうまいと断言できる。もちろん高級店には及ばないものの、「いきなり!ステーキ」よりも上だし、既存のステーキチェーンと比べても、質は互角と思う。安い分、「みんなのグリル」の勝ちだ。

メインの「チキンステーキ」は、モモ肉をカリッと焼き、それにゆでたブロッコリー、ニンジン、生のタマネギと一緒に鉄板に乗せて提供される。チキンはナイフを入れると、サクッと切れて、口にするとやわらかジューシー。筆者は食関連の仕事をしながら個人的には小食で、普段ステーキは200グラム以上を食べたことがなく、店の人には申し訳ないが、食べきれずほとんど残してしまっている(牛さん、豚さん、鶏さん、ゴメンなさい)。だが、このチキンステーキは、完食できた。そして付け合わせの野菜もなかなか出来が良い。

「リブステーキ」(990円)もお値打ち

「リブステーキ」も同様だった。量は150グラムでちょうど良く、基本的に食べやすい作りになっている。肉の厚みはやや薄め。口の中に残るスジは、ほとんど感じない。「肉は赤身で肉厚に限る!」という意見もあるが、やっぱり日本人、軟らかくてジューシーでかみ切りやすい肉の方がうれしい。「いきなり!ステーキ」は、どこか「よそゆき」な気がしていた。それに比べると「みんなのグリル」のステーキは優しい。

象徴的なのが、リブステーキをナイフで切り分けているうちに、鉄板に肉汁が流れ出し、たまっていくことだ。これは「いきなり!ステーキ」では体験できない。ご飯をここにインして、食べたくなる。

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こんなに良い肉を使えるワケとは