「揚げ物」好きに心臓病リスク 週に1皿追加でさらに

揚げ物を多く食べる人ほど心筋梗塞や心不全になりやすい可能性がある。写真=(C)TATIANA BRALNINA-123RF
揚げ物を多く食べる人ほど心筋梗塞や心不全になりやすい可能性がある。写真=(C)TATIANA BRALNINA-123RF
日経ヘルス

どんな食事が病気の予防になるの? また、どんな習慣がアンチエイジングにつながるの? 世界中で進む、“健康”にまつわる研究について、注目の最新結果をご紹介します。今回は「揚げ物と心臓病リスクの関係」について。天ぷら、から揚げ、フライドポテトなど、みなさん大好きな揚げ物ですが、病気とどんな関係があるのでしょうか。見ていきましょう。

揚げ物が心臓の健康に影響 週に1皿の追加でリスクが上がる

脂っこい食事をとりすぎると心臓や血管の病気になりやすいことは知られている。天ぷらやフライなどの揚げ物の摂取が、心筋梗塞や心不全といった心血管疾患につながる可能性があることが、中国の研究グループによる複数の観察研究の解析で確認された(Heart; 電子版Jan. 19,2021)。

2020年4月11日以前の論文の中から17研究(合計およそ56万人)を対象に、フライドポテトや魚のフライ、スナックなど、揚げ物の摂取量と心血管疾患リスク、死亡率との関連を調べた。

その結果、揚げ物の摂取量が最も多い群は、最も少ない群に比べて、心血管疾患のリスクが28%高かった。心血管疾患のうち、心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患のリスクは22%、心不全は37%高かった。さらに心血管疾患、冠動脈疾患、心不全のリスクは揚げ物の摂取量が多いほど高くなり、週当たり1皿(約114g)増えると、リスクはそれぞれ3%、2%、12%上がることもわかった。しかし摂取量の増加で心血管系の死亡やすべての死因の死亡が増えることはなかった。

揚げ物の摂取で心血管疾患が増える原因ははっきりしないが、揚げ物は脂肪分が多く高カロリーであることや、揚げることで体内の炎症や酸化ストレスに関わる物質(コレステロール酸化物や終末糖化産物)が産生されること、また市販のフライドチキンやフライドポテトには塩分が多いことが、心血管疾患のリスクの上昇につながるのではないかとしている。

(文 八倉巻尚子=ライター)

[日経ヘルス2021年4月号記事を再構成]

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