チーム重視の三菱地所 新人研修で「自分を知る本」

三菱地所人事部の武居(たけすえ)直宏さん
三菱地所人事部の武居(たけすえ)直宏さん
人気企業・注目企業が新人教育で使ったり、新入社員に推薦したりしている書籍と、各社の人材育成戦略を取り上げるシリーズ「社会人1年目の課題図書」。第7回は三菱地所です。

国内トップクラスの総合不動産会社である三菱地所。東京・丸の内エリアに多くのオフィスビルを保有し「丸の内の大家さん」とも称される。安定性や、街づくりという仕事のダイナミックさに惹かれ、同社を志望する学生は数多い。

人事部の武居(たけすえ)直宏さんによると、昨年度から同社が新入社員の課題図書としているのは『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』だ。内定者全員に配布し、後述するウェブテストの結果を、新人研修のグループ分けの参考にするという。

2017年に出た同書は「新版」で、01年に旧版が出ている。新版も旧版も一貫して、多くの人は欠点の克服に時間を割き過ぎており、せっかくの才能が未開発のままだと指摘。自分では欠点だと思ったり、気づいてさえいなかったりする「資質」が、実は強みになり得るのだと説く。資質は「共感性」「自己確信」「ポジティブ」「収集心」「運命志向」など全部で34種類ある。

その診断ツールがストレングス・ファインダーだ。「ポジティブ心理学の祖」と呼ばれる米国のドナルド・O・クリフトン博士が、強みに関する長年の研究に基づいて開発したもので、177個の質問に答えることでその人に特徴的な上位5つの資質を測定できる。同書の巻末のアクセスコードを使えばウェブテストを受けることが可能だ。

『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』
著:トム・ラス
訳:古谷博子
出版:日本経済新聞出版
 新版、旧版合わせて累計100万部超のベストセラー。著者のトム・ラス氏は、2001年刊の旧版の共著者でストレングス・ファインダーの開発者であるドナルド・O・クリフトン博士の孫。新版では「強みの生かし方」にフォーカスを当て、資質を伸ばすための行動アイデアや、その資質が高い人と働く際のコツを解説。ストレングス・ファインダーのウェブテストの診断リポートも、旧版よりも個別にカスタマイズされた内容に進化している。

昨年度から始めたグループワークで活用

武居さんによると、三菱地所が新人研修で同書を活用する狙いはチームビルディングにあるという。

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