特別支出として家計と切り離す
金額を抑えても、支出が増えることには変わりありません。夏はボーナスで賄えたとしても、冬の講習、直前講習と続くとボーナスだけでは賄いきれなくなるかもしれません。費用はどこからねん出しようか、頭の痛いところです。これらの費用は、毎月の家計で収めるには負担が大きすぎます。簡単に赤字を生んでしまいますから、月の家計と切り離し、「特別支出(イレギュラー支出)」として捉えることが適切です。
ご家庭の中で「1年間の特別支出はこのくらい」などと予算を持っておられるのなら、その中から支払っていけばよいでしょう。そうではない場合は、今までためてきた教育費から負担していきます。
塾費用を念頭に置きながら教育費をためてきたならば、そこから出すという選択ができます。ですが、こういうご家庭はそう多くはないでしょう。ほとんどのご家庭では、進学先の学費を目標に教育費をためてきたのだろうと思います。そこから塾代を出すのは、その先に必要になる教育費が不安になるため、少し抵抗がある、と考えるかもしれません。けれど、この先に貯蓄を続けるためにも大切なことです。
減った貯金はどのようにカバーする?
毎月の家計は赤字にならなくても、貯蓄が減るのは嫌なことです。受験勉強にかける1年間が終了した後は、減った分を戻す行動をとるようにしましょう。受験も臨時の塾代も、ずっと続くわけではないのです。進学先によっては、塾に通うことは必要がなくなるということもあります。
今までかかっていた費用がかからなくなるというだけではお金はたまりませんから、改めて支出を見直して、減らせる支出はないか検討しましょう。また、状況によっては、働いていない方は働く、今の仕事をしながら副業をしてみるなど、収入を増やすことを考えてもよいでしょう。
投資信託の積み立てをはじめ、教育費の一部やその他の資金を作るのもよいことです。絶対ではありませんが、預貯金として持つよりはお金を増やせる可能性がありますから。このように、一時的に支出を増やし、貯金を減らしてしまったとしても、その後いかに回復させるかを考え、実行できれば、問題はないのです。
ただし、お金の使い過ぎはカバーができないことがあります。塾、講習との付き合い方はくれぐれもよく検討し、必要最小限で済ませたいものです。
