つらい夏の「寒暖差」 トレーナーのお勧めは交代浴

日経Gooday

夏は外が暑く、屋内はエアコンで冷える。この寒暖差により、体調を崩す人が増えてしまう。写真はイメージ=123RF
夏は外が暑く、屋内はエアコンで冷える。この寒暖差により、体調を崩す人が増えてしまう。写真はイメージ=123RF
日経Gooday(グッデイ)

カラダについてのお悩み、ありませんか? 体調がいまいちよくない、運動で病気を予防したい、スポーツのパフォーマンスを上げたい…。そんなお悩みを、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんが解決します! 今回は、外は暑いのに、屋内は寒く、その「寒暖差」によって体調が悪くなってしまうというお悩みです。

今月のお悩み
外の「暑さ」と屋内の「寒さ」で体調不良に…

 50代の会社員女性です。

 最近、「寒暖差」がつらいと感じています。1日のうちで気温の差が大きい日や、1週間の中で暑い日と肌寒い日が交互に来たりすると、ぐったりと疲れ、体調が悪くなったりします。

 屋外が暑いのに室内が冷房で冷えていると、その寒暖差にもつらくなります。寒暖差だけでなく暑さそのものにも弱くなった気がします。

 屋外の暑いところではめまいやふらつきを感じ、冷房の効いた屋内や電車では冷えや頭痛などを感じます。特に最近は、コロナであまり外出しなくなったことも関係していたりするのでしょうか?

 何かよい方法を教えてください。

寒暖差で体調を崩す人、崩さない人の違いは?

私は約30年間、パーソナルトレーナーとして多くの方の体を見てきました。その経験から言えるのは、寒暖差の大きい季節に体調を崩す人と崩さない人との間には、はっきりとした違いがあるということです。

寒暖差が大きくても体調を崩さない人には、多くの場合、運動習慣があります。日ごろからよく体を動かしているのです。一方、寒暖差によって体調を崩す人は、1~2週間に1度のパーソナルトレーニング以外、まったく運動をしていないという場合が多く、習慣的に運動しているとは言えない状態です。

なぜ運動習慣があると寒暖差に強くなるのかというと、自律神経の働きがよくなるからです。

人間の体は、「ホメオスタシス(生体恒常性)」を備えています。ホメオスタシスとは、体内の環境を一定に保ち続けるシステムです。

例えば、体温を一定に保つために、気温が高ければ発汗により体内の熱を外に出したり、気温が低ければ筋肉を震わせて熱を発生したりします。このように、ホメオスタシスがあるおかげで、人は体温を一定に保つことができるのです。

そして、ホメオスタシスが正常に働くための調整役を担っているのが、自律神経です。

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暑い季節でも体を動かす!