ところが、転職の相談を受けていると、こうした年収を上げるメカニズムを理解していない人をよく見かけます。それは同じ業界への転職ではなく、新たな業界や分野へのチャレンジ転職でよりあらわになります。

「新しいチャレンジをするのだから、年収は上がって当然」。こんな風に「今、持っている権利を放棄するのだから、より多くの報酬が得られて当然」という思考に陥ってしまうのです。その背景には年功給の仕組みに慣れてしまい、時間とともに給与は上がっていくとの発想があるように感じます。

しかし、前述した通り100%の即戦力としての転職ではなく、新しいチャレンジを伴う転職ではまず年収は下がります。例えば、年収1000万円だった人がいったん800万円に下がる。ただし、その後は1200万円、1500万円と増えていく可能性があります。

そのような転職機会があったとき、どう判断すべきでしょうか。リスクを取って将来性に賭けるのか、安定を優先するのか。どちらの選択が正しいというわけではありませんが、そこに年収を大幅に増やしていく人とそうでない人の差が生まれます。

チャレンジ転職をしたくてもできないケースとは?

ここで注意しておきたいのは特に30代の人の場合、自分はリスクを取ってチャレンジ転職したくても環境が許さない状況が出てくることです。例えば、子供が進学し、出費が増えてくると、年収を落とす判断は難しくなります。教育費は支出の最優先になるからです。特に子供を学費が高い私立校に通わせたい家庭ではその傾向が強まります。

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