さらにニューヨークきっての異色玩具店キャンプを実例に「アーティスト」型の小売りや、個々の客におすすめの衣料を詰め合わせたボックスを送るECの米スティッチフィックスを実例とした「透視能力者」型小売りなど、10のリテールタイプを次々にあげていく。そして、そうした展開に必要な技や経営者のタイプまで論じて、コロナ後の健全で勢いのある小売りの未来を展望する。

体験型小売りの可能性を論じ話題になった2018年刊の前著『小売再生 リアル店舗はメディアになる』をコロナ禍で進む変化を受けてアップデートした内容だ。「前著もよく売れたが、今度の本もタイムリーな出版で、広告や企画系、さらにファッション業界の人などが手に取っていく」と、同店でビジネス書を担当する本田翔也さん話す。

企画やクリエイティブ系の本が上位に

それでは、先週のベスト5をみておこう。

(1)企画 「いい企画」なんて存在しない高瀬敦也著(クロスメディア・パブリッシング)
(2)広告がなくなる日牧野圭太著(クロスメディア・パブリッシング)
(3)プレゼン思考小西利行著(かんき出版)
(4)ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門原野守弘著(クロスメディア・パブリッシング)
(5)ボイステック革命緒方憲太郎著(日本経済新聞出版)

(青山ブックセンター本店、2021年7月12~18日)

上位には広告・企画系の本がずらりと並ぶ。1位は企画とは何か、企画ができる人になるにはどうすればいいかを語った本。著者はフジテレビで「逃走中」などのヒット企画を生み出し、今は独立して多彩に活動するコンテンツプロデューサーだ。2位はの本は「SNS/SDGs時代のブランド論」をうたっている。3位は本欄の記事「プレゼンを制する者がビジネス制す 必勝の思考法とは」で紹介したコピーライターによるプレゼンのスキル本だ。

4位は広くビジネスパーソン向けに「クリエイティブ」の本質を語った一冊。こちらも2月に本欄の記事「ビジネスに通ずる クリエイティブ発想の本質を明かす」で紹介した。音声がひらく新たなネット上のコミュニケーションの可能性を論じた本が5位に入った。紹介した『小売の未来』は10位だった。

(水柿武志)

小売の未来

著者 : ダグ・スティーブンス
出版 : プレジデント社
価格 : 2,420 円(税込み)

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