ちなみに、東大のスクールカラーはライトブルー。これは英ケンブリッジ大学のスクールカラーのまねだといわれている。さらに遡れば、ケンブリッジ大のスクールカラーは、イートン校(1440年創立の名門校、日本の中高一貫校に相当)のまねだといわれている。つまり、東大のスクールカラーは、イートン校に由来する。対して京大のスクールカラーはダークブルー。英オックスフォード大学のスクールカラーと同じである。

東大との双璧を成す大学として京大が認知されているのは、上記のような地理的・歴史的背景によるもので、入試難易度(いわゆる偏差値)が高いからではない。

このような経緯から、東日本の進学校の顔ぶれを見るならば東大合格者数ランキングで事足りるが、西日本の進学校の顔ぶれを見たいならばそれだけでは不足する。そこで、大学通信の協力を得て、京大合格者数ランキングを作成した。

昨今ではiPS細胞の山中伸弥教授やゴリラの研究で有名な山極寿一前総長の存在感もあり、京大は東大とはひと味違う存在感を放っている。「自由な学風」を求めて、東京の進学校からあえて東大ではなく京大を狙う受験生も増えている印象がある。

参考までに、東大と京大の入試難易度(偏差値)を比較してみよう。東大では理3(医学部系)が72.5、その他はすべて67.5。京大では、医学部医学科がやはり72.5。その他は62.5~67.5なので、全体としては東大よりは若干低い。ちなみに一橋大の前期日程はすべて67.5で東大と同等。東工大では物質理工の62.5以外は65と、難易度的には京大とほぼ同等だ。

東大合格者数ランキングにしても京大合格者数ランキングにしても、厳密に難関大学への進学力を比較するためのものではない。ちょっとした順位の上下にとらわれず、あくまでもそれぞれの地域での進学校の「顔ぶれ」を確認する趣旨で眺めてほしい。

公立高校躍進の背景に「学区撤廃」あり

そのうえで、1990年代、2000年代、2010年代、そして直近5年間の京大合格者数ランキングを比較すると、公立高校の躍進が顕著だ。

大学通信調べ。※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。合格者数は各高校への調査などから集計した。校名は現在の名称

1999年には京都市立の堀川高校が学校改革を掲げ、「探究科」を設けた。市立であるにもかかわらず、京都府全域から優秀な生徒を集めることが可能になり、進学実績が飛躍した。大阪府立の北野高校も、2011年に「文理学科」を設け、学区外からも優秀な生徒を集めることに成功し、京大合格者数を跳ね上げた。大阪府は14年に学区そのものを撤廃している。東京都でも03年に学区が撤廃されてから、日比谷高校など一部の公立進学校の進学実績が飛躍している。

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