マルハニチロの「さばフィレ エクストラバージンオイル漬」(100グラム、1缶464円)

三品目は「たっぷり野菜とサバのサラダ」。同じパンを使った料理でも、野菜をメインにすれば、食べ応えのあるサラダになる。その具に使いたいのが、マルハニチロの「さばフィレ エクストラバージンオイル漬」だ。この缶詰はデザインが美しく、一見すると陶器のよう。もちろん金属缶であり、陶器に見えるような塗装を施してあるだけなのだが、実物を見るとつい触って確かめたくなる。

中身は塩と調味料であっさり味付けしたサバで、エキストラバージン・オリーブ油につけてある。缶所(勘所の意)は皮、骨、血合いを取り除き、フィレ状にしているところだ。この手法はヨーロッパのサバ缶に見られるもので、サバ特有の匂いがほとんどしない。食べてみても、サバなのかアジなのか分からないくらいだ。

たっぷり野菜とサバのサラダ

缶詰内のエクストラバージン・オリーブ油もおいしいので、ドレッシングを作る手間も省ける。ボウルに缶の油を全量入れ、砂糖小さじ1/2、酢小さじ1、レッドペッパー(赤唐辛子を砕いたものでも可)を加えて、よく混ぜる。

同じボウルに冷蔵庫の残り野菜(今回はレタス、紫タマネギ、カリフラワーを使用。カリフラワーは生でも食べられる)を入れ、食べやすい大きさに切ったサバと食パンも入れて、よく混ぜれば出来上がり。野菜がいくらでも食べられるヘルシーメニューであります。

木の屋石巻水産の「さんま醤油味付」(170グラム、370円)

最後はそばメニューをご紹介。流水ですすぐだけで食べられるシマダヤ(東京都渋谷区)の「流水麺」に缶詰を合わせれば、具の入ったそばがすぐに食べられる。

缶詰は木の屋石巻水産(宮城県石巻市)の「さんま醤油味付」をチョイス。他のサンマ缶でもおいしく作れるが、この缶詰は別格なので紹介したい。

同社は冷凍原料を使わないことが誇りで、このサンマ缶もしかり。宮城県の漁港で水揚げされた旬のサンマを、その日のうちにさばき、缶詰にしている。サンマの鮮度は刺し身でも食べられるレベル。そこまで原料の鮮度にこだわるところが、木の屋石巻水産の缶所(勘所の意)。

サンマトロロそば

缶詰の他に必要な材料は、スーパーやコンビニでそろうものばかり。流水麺のほか、パック入りのすりおろしトロロ(とても便利)、そしてノリと刻みネギ、チューブのワサビ、めんつゆであります。

めんつゆは少量で十分。水を加えて、いつもより薄めに整えたら、缶詰の汁を加えて混ぜる。缶汁にはサンマのうま味も含まれているので、いわばダシが追加されるわけ。

そうして作ったつゆを器にはり、水でほぐしたそば(水気は切る)を入れ、トロロ、刻んだノリ、サンマを乗せ、最後に刻みネギとワサビをトッピングすればOKだ。

全体にオリーブ油を掛ける食べ方もおすすめしたい。僕が個人的に大好きな食べ方で、オリーブ油の鮮烈な香りがしょう油やサンマに実に合う。

(缶詰博士 黒川勇人)

黒川勇人
1966年福島市生まれ。東洋大学文学部卒。卒業後は証券会社、出版社などを経験。2004年、幼い頃から好きだった缶詰の魅力を〈缶詰ブログ〉で発信開始。以来、缶詰界の第一人者として日本はもちろん世界50カ国の缶詰もリサーチ。公益社団法人・日本缶詰びん詰レトルト食品協会公認。
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