東大合格ランキング 男子中高一貫校が上位占める理由特別編(1)教育ジャーナリスト・おおたとしまさ

東大の合格者数は毎年約3000人(東大赤門、写真はPIXTA)
東大の合格者数は毎年約3000人(東大赤門、写真はPIXTA)
大学受験生は今、夏期講習など勉強漬けの毎日。東京大学など国内難関大学を目指す高校生はどんな学校から進学しているのか。今回の連載は特別編として東大、京都大学、国公立大学医学部、これらの総合の4回に分け、進学校の合格者数ランキングを紹介する。教育情報サービスの大学通信(東京・千代田)の協力を得て作成したランキングを教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏に読み解いてもらった。初回は東大。

(2)京大合格ランキング 関西の公立校、なぜ躍進

(3)国公立大医学部合格ランキング 西日本が優位な理由

(4)東大+京大+国公立医学部 合格者数ランキング1位は

なぜ東大合格者数ランキングは風物詩になったのか

毎年3月中旬になると、サンデー毎日と週刊朝日が高校別東大合格者数ランキング速報を掲載する。場合によっては発売日をずらしてまで、1日でも早く報じる。それだけ売れるということ。それだけ東大にただならぬ思いを、私たち日本人は感じてしまうということ。

それを「学歴主義」と呼ぶのはいささか単純にすぎる。たしかにこの社会はいまだ学歴社会の色合いが濃いが、それ以上に「東大主義」なのだ。なぜならば、明治にできた日本の学校制度は、全国で唯一の大学であった原初の「東大」に、全国から選(え)りすぐりの秀才を集めるネットワークとして構築されたからだ。

現在では全国に約800の大学があるが、そのなかでも東大には特別な思いを抱いてしまうDNAのようなものが、日本の学校システムの根底に残存しており、それが現代の私たちの個人のレベルにおいても何らかの影響を与えているのである。

美しい花はほかにもたくさんあるのに、なぜか桜に特別な感情を抱いてしまうのとどこか似ている。3月中旬に少なからぬ人数がつい東大合格者数ランキングが掲載された週刊誌を手に取ってしまうのは、文字通りの風物詩なのである。

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1964年には日比谷高校から193人合格していた
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