転職前に欠かせない「自己分析」

――転職活動の事前準備のキーポイントを教えていただけますか。

転職活動で大事なことは「準備」です。当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、準備をしない人がとても多いです。現職の仕事をしながら転職を考える人がほとんどなので、今の仕事が忙しくて準備がままならないというのが1つの理由です。

アクシスの末永雄大社長(特別セミナー「プロが語る、これからのキャリアのあり方とは?」の画面)

転職は現職への不満や苦痛などのネガティブな感情から考え始める人が多いので、感情的になって焦ってしまい、「現状から逃避したい」「いち早く転職したい」となってしまって準備不足になる場合もあります。

しっかりと準備をしないまま、求人サイトを見て会社選びを始めたり、エージェントに登録して紹介された会社にすぐに選考に向かってしまったり。そういう人が非常に多いです。しかし、準備こそが大事なのです。そして、ここで言う準備とは、「自己分析」のことです。

――自己分析のポイントを教えてもらえますか。

新卒の就職活動のときも、自己分析が大事だと言われて、取り組んだと思いますが、転職における自己分析は新卒時とは異なります。内定をもらうためのコンテンツを作るようなものではなく、「自分の適職を見つける、自己実現する、入社後に定着・活躍する」ための、言語化の作業だと思ってください。

具体的に何を言語化するかというと、仕事における「やりがい・苦痛・得意・不得意」の4項目です。例えば、転職活動をネガティブな理由からスタートしている人は、「苦痛」だけを主張する人が多いものですが、「やりがい」を感じた仕事もあったはずです。それをきちんと発見してください。

この4項目をできるだけ洗い出ししてから、自分は「なぜやりがいを感じたのか」「なぜ苦痛を感じたのか」など、抽象化していきます。自問自答を繰り返して深掘りしていくと、本質的に自分は何が好きだったのか、何が嫌だったのか、一貫したものが見えてくると思います。

この作業をすることが、転職のステップとして最も重要な「準備」になります。

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