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ライフコラム
井上芳雄 エンタメ通信

2021/7/17

井上芳雄 エンタメ通信

放送内容は、新型コロナウイルスの感染状況や千葉県市川市の市長室の家具購入費が約1000万円だったというニュース、その日にグランプリが発表される「日本文具大賞2021」の優秀賞作品の紹介、adieu(アデュー)名義でアーティスト活動をしている上白石萌歌さんのミニライブでした。文房具やエンタメの話題はバラエティー番組に近いし、上白石萌歌さんは知っていたので話しやすいなと思っていました。だから前半の時事ネタのところをどう言おうかなと考えながら、スタジオに入りました。

『スッキリ』(日本テレビ系)にコメンテーターとして出演した井上芳雄。5月14日の放送回

その日のコメンテーターは、評論家の宮崎哲弥さん、元競泳日本代表の松田丈志さん、僕の3人。それでやりとりしていて思ったのは、コメンテーターのほかに専門家の先生も、加藤さんやほかのアナウンサーの方もいらっしゃるので、実はチームプレーだということです。自分の意見はあるけど、どのタイミングで聞かれるか分からないし、僕の前にしゃべった方が同じ意見を言うかもしれない。そしたら、違う角度で意見を言おう。そういう心構えでいた方が、コメントしやすいと感じました。コメンテーターというと、一人一人が自分の意見を主張するという印象が強かったのですが、実はお芝居をしたりフリートークをするのと同じ要素もあって、1つの話題をいろんな角度からみんなで話し合って、それを視聴者の方に伝える場なんだ、ということを発見しました。

まだ2回目なので、それが正解かどうかも分からないですけど、初めて出たときはそんなことを考える余裕すらなかったので、またやれてよかったと思いました。本番以外の時間も楽しくて、加藤さんや松田さんとは、子育てや幼稚園選びの話なんかをCM中や本番後にできて、共通の話題があったのもうれしかったです。

ミュージカル俳優がコメンテーターをやる意味

ミュージカル俳優の僕が、コメンテーターをやる意味や役割を考えてみると、ひとつは自分たちのジャンル、演劇界や音楽界のことはお伝えできると思うんです。例えば、コロナ禍でこういう影響を受けていますとか。でも、それ以外の話題に関して、僕のコメントが世の中にどう役に立つのかは、正直まだよく分からないです。ただ、自分にとっては、すごくプラスになることが多いですね。やっぱり物の見方が変わるので。今まではニュースを見ても、情報として受け取るだけだったし、例えば株の仕組みにせよ円高円安にせよ、よく分からないことがたくさんありました。でも、自分がいつかコメントするかもしれないと思うと、すべてに興味が出てきます。自分が分かっていなかったことを自覚する分、専門家の方々への尊敬の念も強くなりました。

さらに、半分ネタみたいなことですが、舞台俳優の新しい働き方でもあるのかなと。舞台の公演は、昼公演にしても午後からだし、稽古もそうです。だから舞台をやりながら、午前中に別の仕事をすることもできるはずなのです。もちろん朝早く起きないといけないし、緊張もするし、身体への負担はあると思いますが、頑張ればやれないことはない。その意味では、舞台俳優の働き方改革の可能性を示せているのかな。まあ、そんなことは誰も求めていないのかもしれませんが(笑)。

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