日経エンタテインメント!

制作側にも回ってみたい

音楽活動も好調だ。「オロナミンC」のCMでホフディランの96年の曲『スマイル』を明るく歌う姿は鮮烈で、2800万回再生されるヒットに。NTTドコモ「ahamo」など大型CMへの出演も続く。ただ、映像のはつらつとしたイメージと異なり、「お仕事ではよく落ち込みますね。1人の時間に自分を見つめ直したり、ただただ散歩したりしながら考えます」という。じっくり自分の内側と向き合う地に足の着いた19歳は、この先どんな道を歩むのだろう。

「『スマイル』という名曲を歌わせていただいて、この曲と私はどう進んでいくんだろうという不安は最初ありました。ただ、ちょうどステイホーム期間の頃で、聴いてくれる人がスマイルになれたらいいなと思い、素直な気持ちで歌いました。いつか、フェスとかでロックに『スマイル』をやってみたいです(笑)。

音楽番組に出るのはすごく緊張しますが、歌うことは好きです。お芝居と違い、役としての気持ちじゃなく自分を重ねて届けるから違う感覚がある。与えられた曲ではあるけど、曲の解釈、自分の経験をかみ砕いて歌に乗せられる。一緒に音楽のお仕事したい方とか、こんなメッセージを伝えたいとか、考えることもあって。音楽活動はこれからも続けたいですね。

『舞台は役者のもの』と聞くので、チャンスがあれば演劇もやってみたい。すべて見られているわけだから、そこまで追い詰められてみたいです(笑)。ただ、やりたい役というのは特にありません。以前は考えたこともあったけど、実際にもらえたら自分に酔いしれて満足してしまう気がして。

実は作る側にも興味があります。学生の時から、プライベートでCM風の動画を撮ったりしていて。今年のお正月には、お母さんとおじさんがスキヤキを囲んでおいしそうにビールを飲む動画を撮りました(笑)。身近な人にそれを見てもらうのが楽しいんです」

(ライター 橘川有子)

[日経エンタテインメント! 2021年7月号の記事を再構成]