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コロナ重症化リスク 日常的に活動的な人は半分以下に

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日経Gooday(グッデイ)

日ごろ運動習慣のある人は、新型コロナウイルス感染症を発症した場合の重症化リスクが低いことが、5万人近くを対象とした米国の研究で明らかになりました。中強度から高強度の運動を週に150分以上行う人たちの入院や死亡のリスクは、運動時間が週に10分以下の人たちに比べて、半分以下になっていました。

運動習慣がある人は感染症にかかっても軽く済む

新型コロナウイルス感染症の重症化の危険因子としては、高齢であること、男性であること、併存疾患があること、などが知られています。しかしこれまで、日ごろの運動習慣が、新型コロナウイルス感染症の重症化に影響するかどうかは明らかではありませんでした。

運動は免疫機能を高めるので、日常的に運動している人はウイルス感染症にかかりにくく、発症しても症状は軽く、死亡リスクも低いことが知られています。さらに、全身性の炎症も起こりにくいとされています。運動は、循環器や肺、精神面にも良い影響をもたらします。そのため、日常的に運動を行っている人は新型コロナウイルスに感染しても重症化しにくいのではないか、という考えは以前からありました。

そこで、米国最大規模の健康保険会社であるカイザーパーマネンテの研究者たちは、加入者のデータを利用した分析を行い、「日常的に不活発な人」、「ときどき運動する、多少は活動的な人」、「ガイドラインが推奨するレベルの運動[注1]を日常的に行っている人」のそれぞれについて、新型コロナウイルス感染症による入院、ICU(集中治療室)入院、死亡のリスクを比較することにしました。

南カリフォルニア地域の加入者のうち、現地でパンデミックによるロックダウンが始まった2020年3月より前の2年間に、運動習慣に関する質問に3回以上回答しており、2020年1月1日から10月21日までに新型コロナウイルス感染症と診断された、または新型コロナウイルス感染陽性となっていた、18歳以上の人々の情報を入手しました。

運動習慣についての質問は、「過去2カ月間に、中強度から高強度の運動を週に何回、それぞれ何分程度行ったか」というものでした。4万8440人が3回以上回答しており、うち61.2%は5回以上回答していました。

運動習慣に関する調査に参加した機会のすべてにおいて、1週間に150分以上の運動をしていたと回答した3118人(平均年齢40.6歳、BMI[注2]の平均は28.2)を、米国のガイドラインが推奨する運動レベルを達成していた、と判断しました。一方で、全ての回で、1週間に10分以下と答えた6984人(49.4歳、32.2)は、日常的に不活発とし、1週間の運動時間が11~149分の範囲にあった3万8338人(47.8歳、31.3)は、多少は活動的としました。

[注1]米国の身体活動ガイドラインは、全ての成人に、中強度から高強度の運動を週に150分以上行うことを推奨している。中強度の運動は、軽く汗ばむ程度の運動。

[注2]BMI(体格指数)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) 米国の基準では30以上が肥満、日本肥満学会の基準では25以上が肥満。

不活発な人は、活動的な人に比べてコロナの死亡リスクが2.5倍

全体の8.6%が入院し、2.4%がICUに入院し、1.6%が死亡していました。新型コロナウイルス感染症の重症化の危険因子であることが示されている要因や、年齢、性別、人種などを考慮した上で分析したところ、不活発な人は、活動的な人に比べ、重症化しやすいことが明らかになりました(表1)。

表1 新型コロナウイルス感染症の重症化の危険因子

日常的にガイドラインの推奨レベルを満たす運動をしている人々を参照群とすると、不活発な人々は、新型コロナウイルスに感染した場合に、入院するリスクが2.26倍、ICUに入院するリスクが1.73倍、そして死亡するリスクが2.49倍になっていました。多少は活動的な人々にも、不活発な人々ほどではないものの、これらの重症化リスクの上昇が認められました。

著者らが検討した要因の中で、重症化との関係が最も強かったのは年齢でした。60歳未満の人に比べ、70代の人の死亡リスクは約10倍、80歳以上では約27倍でした。男性、肥満者、糖尿病患者にも重症化リスクの上昇が見られました。運動不足によるリスクの大きさは、今回検討された種々の要因の中では、おおよそ年齢に次ぐレベルになっていました。

ガイドラインの推奨に沿った日常的な運動は、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクの低下と強力に関係していました。また、1週間に中強度~高強度の運動を行う時間が11~149分であっても、不活発な人に比べると、重症化リスクは低くなることも示唆されました。この結果は、コロナ禍であっても、十分な感染予防を行いつつ、日常的に運動することの重要性を示しています。

論文は、2021年4月13日付のBr J Sports Med誌電子版に掲載されています[注3]

[注3]Sallis R, et al. Br J Sports Med. 2021;0:1-8. doi:10.1136/bjsports-2021-104080.

[日経Gooday2021年6月30日付記事を再構成]

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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