新機能「クイックメモ」が素晴らしい

普段、パソコンなどの画面を見ていて、ふと思いついたことをメモに手書きすることは意外と多い。例えばおいしそうなレストランの電話番号などを記録する際に、いまだに紙のメモとペンを使う人は少なくない。

iPad OS 15なら、もはや紙に記録する必要はない。何か気になる情報を見つけたら、画面右下から真ん中の方にスワイプすると、新機能「クイックメモ」が画面に現れる。そこに気になったことを書き込めばよい。もちろんディスプレーに文字や図形を直接書き込める専用ペン「Apple Pencil」も使える。クイックメモのデータファイルは「メモ」と同期できるので、後で探すのも簡単だ。

さらにブラウザーで開いているページのテキストをクイックメモに貼っておくと、後でタップするだけで該当のページが開く。

クイックメモによって情報の記録が圧倒的に便利になった。それがアナログ感覚で使えるのもうれしいところだ。

さまざまな作業中にクイックメモを呼び出して記録できる
クイックメモはメモと同じファイルに保存される

「スクリブル」がついに日本語対応

ほかにも、新しくなった機能はたくさんある。ウィジェット(アプリからの情報をひと目で見られる簡易的な表示機能)はiPhoneのようにアイコンの間に置けるようになった。iPhoneと同じく、アプリケーションを自動的に分類する「Appライブラリ」も搭載された。

Appライブラリが搭載された

ビデオ通話アプリ「FaceTime」も大幅にアップデートした。映画やテレビ番組を友達と一緒にストリーミングで視聴しながら、同時にビデオ通話ができるようになった。

新たに実装された「集中モード」では、その時々の作業内容に応じてSNS(交流サイト)や各アプリからの通知を抑制できる。特定の相手やアプリからの通知だけを許可することが可能だ。例えば、夜中でも家族からの連絡だけは通知されるように自分でカスタマイズできる。

20年のアップデート(iPad OS 14)で登場した新機能「スクリブル」が日本語に対応するのもiPad OS 15の大きな進化だ。スクリブルとは、画面上の好きな位置にApple Pencilで書いたメモがテキスト化される機能。例えば、検索ボックスに手書きでキーワードを入力するなど、いろいろなアプリで手書き入力が可能になる。

スクリブルはこれまで英語と中国語(簡体字・繁体字)にしか対応していなかったので、今回の日本語対応のインパクトはとても大きい。ペンでタブレットを使うシーンが大きく広がるだろう。

手書き文字認識機能「スクリブル」がついに日本語対応した

このようにiPad OS 15のパブリックベータは、使っていて感心することしきりだった。これほど期待が大きいOSの進化は久しぶりだ。製品版の登場を心待ちにしている。

戸田覚
 1963年生まれのビジネス書作家。著書は150点以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。
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