「私が施設のデザインを考えるときは常にお客様目線です。お客様が心地よく感じて、喜んでいただけることが大事なのです。同じように、私自身が選ぶものも華美にならないもの、見た人が不快に感じないものにこだわっています。アルマーニは好きなブランドですが、もしオーダーで50万円のアルマーニのスーツを買いますか、といわれると、ちゅうちょしますよね。買わないかな」

「相手にどう思われるか」 常に意識

――でも、展開されているスモールラグジュアリーリゾート「ふふ」「翠松園」「せかいえ」といった高級旅館のお客様は富裕層が多いでしょう。装いである程度の演出も必要なのではありませんか。

「高級品はいろいろ知っています。ですが、それを所有することはありません。そうした感覚は強いかもしれませんね。私たちはお客様が楽しむことを支える商売をしているのですから」

ブラック一色のオメガスピードマスター。黒のジャケットと一体になりクールな印象

――そこまで目配りをするのがサービス業なのですね。

「相手にどう思われるかということはいつも意識しています。女性がきれいにみせるためにお化粧をしたり、アクセサリーをつけたりすることは素晴らしいと思います。最近は男性でもお化粧したり、ネックレスをジャラジャラさせたりしている人はいますよね。ただ、お客様と接するサービスマンとしてはどうでしょうか。過度に装飾した格好は、相手にあまりいい印象を与えないこともあります」

「一方で、最近出てきているライフスタイル型のホテルやデザイナーズホテルには、タトゥーをした若者がサービスするところもあると聞いています。我々はまだそこまでいっていませんが、この夏、長野の軽井沢にオープンするうどん専門店の『つるとんたん』ではスタイリッシュな格好のスタッフがいてもいいかもしれませんね」

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「皆に見せる」じゃない装いもすてき
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