「数百万円の時計は買わない」カトープレジャー加藤氏カトープレジャーグループCEO 加藤友康氏(下)

華美なものは身につけない。相手からの印象を意識することが、サービスに携わる者にとって大事なことだと考えている。(東京都千代田区の仏料理店「プレーガトウキョウ」で)

「華美にならないこと」。それが、カトープレジャーグループ(KPG、東京・千代田)の最高経営責任者(CEO)、加藤友康さんの装いのモットーだ。最近集めているのがオールブラックの腕時計だが、「数百万円もする腕時計は買わない」主義で、コストパフォーマンスが最高だと感じる「スウォッチ」が大のお気に入りという。身だしなみで大事にするのは、手掛ける旅館やホテル同様、お客様目線。あくまでも相手に不快感を与えないかどうか。身につけるものでも、サービスの黒子の精神を徹底する。(この記事の〈上〉は「勝負服は『オールブラック』 カトープレジャー加藤氏」




――オールブラックの装いに合わせるのもオールブラックの時計です。しかも針もベゼルも黒ですね。

「黒の時計を集めています。今しているのはオメガです。もともと服装も黒が好きでしたが、黒い時計を1つ、2つ買ったころに知人からこんな黒の時計があるよ、と教えてもらい、オールブラックの時計の世界に引き込まれ、くせになってしまいました。真っ黒で視認性は悪く、周りからは『時間が分からない』とも言われますけど、ファッションですからね。黒い時計は最近のはやりですよね」

黒のスウォッチに胸躍る

――コレクションからいくつか持ってきていただきました。IWC、エドックス、ベル&ロス、スウォッチ。どれも真っ黒。

「ベル&ロスはデコラティブなデザインで、大きめでありながらフィット感がいいですね。自分が大柄なのでこのくらいのサイズが合います。それにしても驚くのがスウォッチです。断然コスパがよくて、デザインのバリエーションがすごい。スウォッチのショップにいくと、よくこの価格でこれだけのプロダクトデザインができるなあ、とすごさを感じます。チープなのにデザインはチープにならない。高級時計を見るよりも胸が躍りますね」

(左から)エドックス、ベル&ロス、スウォッチ、IWC、ベル&ロス。スウォッチのコスパに驚嘆するという

――時計は何を重視して選びますか。

「華美にならないことです」

――高級時計はあまり着けませんか。

「何百万円もする時計を買おうとは思いません。職業柄あまり高級なものは持たないでおこう、という主義です。サービスをする側である私たちがお客さまの前で、キンキラの時計や指輪、華美なものを身につけているのは決して喜ばれることではないと思うからです」

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