暑さが厳しさを増してくると、がぜん「かき氷」が恋しくなってくる。赤や緑のシロップをかけただけのシンプルなのもいいが、最近のかき氷は進化の度合いが半端じゃない。ケーキと見まがうものだったり、野菜を用い単なるスイーツではない「お食事系」だったり、さらには糖質や体重を気にする人でも楽しめる「低糖質」を掲げたものなど新手のかき氷が続々と登場し、愛好者の裾野を広げている。7月25日は「なつごおり」の語呂合わせにちなみ、かき氷の記念日でもある。最新かき氷事情を紹介しよう。
日本料理店の老舗「なだ万」は「赤坂ジパング スーパーダイニング」(東京・千代田)に、ついに「かき氷」のメニューを加えた。月曜から土曜までの午後1時から5時までのティータイムの時間帯(ラストオーダーは午後4時半、日曜・祝日は休み)に現在、提供中だが、江戸時代の創業(1830年)以来、190年余のなだ万の歴史の中で「初の試み」という。
店は永田町の赤坂エクセルホテル東急の最上階(14階)に構え、ゆったりとした店内は周囲の眺望も抜群だ。かき氷のメニューは「トリプルストロベリー」(2640円)、「氷のショートケーキ」(1980円)、「十勝あずきのモンブラン」(2420円)と「カスタマイズ!ZIPANGU風かき氷」(2640円)の4種類。中でもおすすめは、「氷のショートケーキ」(横尾正樹支配人)という。
見た目はまさにショートケーキのよう。薄いスポンジケーキとかき氷、新鮮なイチゴで作ったソースやカスタードソースを数層重ね、生クリームでデコレーションし、イチゴのショートケーキを再現した。冷たさはアイスクリームケーキのようでもあるが、氷が主体なので、甘ったるさやくどさがなく、あっさりとしておいしい。インスタグラム映えも間違いなしだ。

老舗のなだ万がなぜ「かき氷」なのかーー。