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2021/7/29

キャリア

別のコミュニティーで人間関係を見直した朝キャリメンバー

筆者が運営する「攻めの朝活」コミュニティー「朝キャリ」メンバーでIT(情報技術)企業に勤務している瀧勇史さんは若手社員のころ、転職を考えたことがあります。しかし、会社とは別のコミュニティーに所属して視点を変えることで、転職を思いとどまりました。

瀧さんは10年前、27歳の時に技術職からマーケティング職へジョブチェンジを行いました。そして異動してからの2年間は全く成果を出せず「元の部署に戻りたい、会社をやめたい」と思い、意気消沈していました。

そんなとき、仕事がスローペースになったのをきっかけに瀧さんは朝の時間で自分を見つめ直し、以前から興味があった仕事以外のコミュニティーに参加するようになりました。キャンプや課外授業、アウトドア体験ツアーのインストラクターとして子供の体験活動のサポートをするボランティアに参加し、まずは人間関係を構築することに。社外の様々な立場の方と触れ合うことで多角的な視点を得られ、今まで見えてこなかった自分勝手な思い込みがたくさん見えるようになりました。

そして「プライベートの活動ではうまくいくのに、なぜ仕事では結果が出せない?」と疑問を感じるようになったといいます。よく考えてみると、ボランティアでは「素の自分」を出せていたのに、仕事では出せていなかったことに気づきました。そこで仕事でも意識的に素の自分を出すようにしました。そうすると人間関係が円滑になり、仕事でも結果を出せるようになったのです。そして1年半後には見事昇進することができました。

自分は必要とされていないと思っていたけれど、案外必要とされていることがわかったり、「腹を割って話せない」と思っていた人と、意思疎通できることに気づいたりしたそうです。

会社とは別のコミュニティーでつながりを持ち、朝時間に「内省」を深めることで、今の仕事の問題を解決したのです。

「当時のキツイ経験は、その後の社会人基礎体力として非常に重要でした」と瀧さんは振り返ります。

「だからこそできる」と発想転換した朝キャリメンバー

ベンチャー企業で顧客対応をしている「朝キャリ」メンバーの品川美穂さんは、社内のシステムが整備しきれていないために起こるトラブルに悩まされていました。たとえば、オペレーターのパフォーマンス低下、数字の分析やモニタリングにまつわる問題、FAQ(よくある質問と回答)の一元管理にかかわることなどです。

品川さんの会社は、人がいない、システムがない、という「ないない尽くし」の小さなベンチャー企業でした。初めはこうした環境に不満を抱いていました。

そこで朝時間で自分の仕事についてじっくり考えてみることにしました。そして「人がいないからできない」「システムがないからできない」とマイナス思考で考えるのをやめて、「人がいないからこそできること」「システムがないからこそできること」をプラス思考で捉えてみることにしたのです。

具体的な「だからこそできること」は、例えばこんなことです。

・専用システムがないから、他のシステムで代用できないかを考えて試した結果、いくつか代用することに成功した

・自社で経験した人がいなくてわからなかったことを、他社の人に相談してみた。それによって他社との交流が増え、人脈も広がり、学びや気づきを得られる機会が増えた

・新人研修にシステムを利用できないからこそ、OJT(職場内訓練)で密にコミュニケーションがとれるプラスの面を考えるようになった

・何もないが故に、何もないところからひとつずつ仕組みをつくっていくことで実績を積み上げるチャンスをもらっていると考えるようになった

・システム導入検討を進めるには大きなお金が動くことを理解し、コスト意識が高まった

辞める前にできることは結構ある

転職したい、今の会社から一刻も早く離れたい、今の仕事は嫌だ……。そんな気持ちのとき、夜眠る前に考えようとすると気持ちが重くなりますし、ついネガティブな方向に考えてしまいがちになります。ところが朝時間なら建設的な考えに至ることが多いのです。

今回紹介した2つのポイント、(1) 朝活で会社とは別のコミュニティーに属し視点を変える(2)朝時間で「今の仕事 <だからこそできる>こと」を探す、を意識して、始業前の1時間を実りあるものにしていきましょう。

池田千恵
朝6時 代表取締役。朝イチ業務改革コンサルタント。慶応義塾大学卒業。外食企業、外資系企業を経て現職。企業の働き方改革、生産性向上の仕組みを構築しているほか、個人に向けては朝活で今後の人生戦略を立てるコミュニティー「朝キャリ」(https://ikedachie.com/course/salon/)を主宰。11年連続プロデュースの「朝活手帳」など著書多数。
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